これは、クグロフ。
真ん中に穴があり、外側には斜めの線が入っている特徴的な形です。
クグロフは、オーストリア、ドイツ、スイス、フランスのアルザス地方で食べられているお菓子です。
起源はオーストリアやポーランドと言われています。
オーストリアでは、どの家庭にもクグロフを焼くための型があるそうです。
そして回りの国、ドイツやスイスに広がっていったようです。
クグロフは生地にほんのり甘みがありますが、お菓子というよりはパンに近いと思います。
切り口を見ても、パンみたいでしょ?
バターの少ないブリオッシュの感じでした。
ブリオッシュ生地に近いですが、すこしパサッとした感じです。
ドライフルーツやナッツを入れたり、ハムやチーズを入れて焼いたものもあります。
クグロフは白ワインに合うと言われていますが、ハムやチーズ入りなら尚更アルザスワインと合わせたいですね。
先日、アルザス土産にいただいたクグロフ↓
これはなんだかイメージが違うなと思ったら、真ん中に穴がありません!!
形にもバラエティが出てきたのでしょうか・・・
これはほんとにパンの代わりに食べたらいいような食感とあっさりした味でした。
私も、日曜日のアルザス人のように、朝食にいただきました。
フランスではドイツに近いアルザス地方で特に愛されていますが、フランスに入ってきたルートについては、
フランスに亡命したポーランド王のスタニスラスが持ち込んだ。
オーストリア出身のマリーアントワネットが持ち込んだという説があります。
時代的にはスタニスラスの方が前なので、アルザス地方にはスタニスラスが持ち込んだのでしょう。
ロレーヌ公国の王だったスタニスラスはナンシーに住んでいました。
彼はクグロフが大好物だったのですが、そのうち歯が悪くなって食べられなくなります。
その時に側近が工夫したある食べ方を起源とするスイーツ、何だと思いますか?
答えはこちらに⬇︎
https://ameblo.jp/france-mei/entry-12357547203.html?frm=theme
https://ameblo.jp/france-mei/entry-12286353929.html?frm=theme
クグロフを食べて育ったマリーアントワネットの言葉が、「バゲットがなければクグロフを・・・」のつもりだったとしたら、日本で「ごはんがないならパンを」「食パンがないなら他のパンを」のような意味だったのかもしれません。
その頃のフランスの一般市民は、まだクグロフを知らなかったでしょうから、その真意は伝わりませんでしたね。