これはまたひとつ、とてもフランスらしいお菓子です。
シャンパーニュ地方のランスが発祥というビスキュイ・ローズ・ド・ランス(BISCUIT ROSE DE REIMS)
ビス(2回)キュイ(焼く)ローズ(ピンク色)ド(の)ランス(シャンパーニュ地方の中心都市)という名前の通り、ピンク色の可愛い焼き菓子です。
ビスキュイというのは、ビスケットと訳されるのですが、このお菓子は私たちがビスケットという名前に持っているイメージとはちょっと違います。
卵白が主になっているので、とても軽くサクサク、カリカリです。
形は色々はなく、この形です↓ それには意味があります。
甘いのですが、その味わいは控えめ、色はピンクですがフルーツの香りなどもありません。
その形も食感も味わいも、このお菓子が特殊な食べ方をするためなのです。
どんな食べ方だと思いますか?
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それは、この地方の特産物と一緒に食べることです。
シャンパーニュ地方の特産物はご存知ですか?
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もちろん、シャンパンですね。
このビスキュイローズはシャンパンに浸して食べるためのお菓子なのです。
ちょっと細長いのは指でつまんでグラスに浸すため、香りをつけないのはシャンパンの風味を生かすため、空気が入った軽い食感はシャンパンの泡を受け止めるため。
シャンパンに浸すとあっという間に水分を含み、くたっとなるので慌てて口に入れないと、グラスの中に落っこちてしまいます
私はミニサイズを買ったので、通常のシャンパングラスでは浸すことができなかったため、シャンパンをカクテルグラスに移しました
普通サイズのビスキュイドローズなら、シャンパングラスでもなんとかいけそうです。
ビスキュイ・ローズは歴史のあるお菓子で、1700年頃にはもう存在していました。
1775年にランスでおこなわれたルイ16世の戴冠式でも献上されたのですから。
マリーアントワネットも食べていたんでしょうね
ビスキュイローズドランスは、ランス風のビスキュイというお菓子の名前になっていますが、現在ランスでこのお菓子を作っているのはFossier1社だそうです。
Fossierはフランスではとても有名な会社ですし、このお菓子はシャンパンに欠かせないおつまみなので、もちろんパリのデパートやスーパーマーケットでも買うことができます。
袋入り、箱入り、缶入りなどがあります。
クリームやフルーツを使ってシャルロットケーキにすることもできると書いてあります。豪華!↓
私は、ミニサイズのプラスティックケース入りの2パック買いましたが、スーツケースに入れたら、ひとつは割れてしまっていました↓
とても壊れやすいお菓子なので、スーツケースに入れるなら、箱入りや缶入りを選んだ方がよさそうです。
注)文中のボトルはシャンパンではなく、シャンパーニュ地方のbrutの写真を使っています。