数年前にPC-8801FH30に256KBのメモリを増設しました。
特に問題なく使っていたのですが、先日ハイドライド3の起動確認をした際に気になることがあったので、アイ・オー・データ機器社から出ていた1MBメモリボード(PIO-8234H-1)互換のメモリ増設ボードを作りました。
(以下、アイ・オー・データ機器製1MBメモリボードを「PIO-8234H-1」、自作のメモリ増設ボードを単に「メモリボード」と表記します)
PIO-8234H-1のジャンパ設定についてはこちらの記事を参考にさせていただきました。
〇メモリボード基板(部品実装前)
メモリボード基板です。
カレンダ用バックアップメモリのCR2032化もできるようにしてあります。
〇メモリボード基板(部品実装後)
部品を載せたところです。
PIO-8234H-1ではジャンパピンでバンク番号を選択できるようになっているのですが、この基板ではCPLDの論理合成時にバンク番号をハードコーディングしています。
使用しているXC9536ではI/Oピンの数が足りなかったためです。
〇ハイドライド3の1MB増設メモリボード認識画面
無事1MB増設メモリボードとして認識しました。
◇◇◇
さて、冒頭で書いた「気になっていたこと」なんですが。
ハイドライド3のマニュアルの増設メモリに関する記載で、128KB増設メモリボードについてはバンク0-3の設定にするように注意書きがあったんですが、1MB増設メモリボードにはバンク番号に関する注意書きがありませんでした。
どのバンクでも認識するのか気になって、今回のメモリボードを作成しました。
試しにバンクx8-xF(xは0,1,2,3)の設定にしてハイドライド3を起動したところ、こちらも問題なく1MB増設メモリボードとして認識されました。
バンク設定に関する記載がなかったのは、どの設定でも認識するからだったんですね。
◇◇◇
写真を見てわかるとおり、このメモリボード基板は8MB(=256バンク)まで載せられるようにしてあります。
もう1枚の基板を使って8MB版のメモリボードも作成しました。
〇8MBフル実装増設メモリボードの実装の様子
〇8MBフル実装増設メモリボードのテスト結果
External RAMの番号が最大の255まで行きました。
無事全メモリ正常動作しています。
テストにはこちらにあるp88suiteを使わせていただいています。
前回128KB/256KB増設メモリボードを作成したときにはテストツールが見つからず自作したんですが、その翌年に公開されてました。
【8/18追記】
本日1.02にバージョンアップされました。
【8/18追記終わり】
なお、先に作成した1MBのメモリボードはCR2032化基板と交換してPC-8801MC2に入れました。
8MHzHモード、メモリノーウェイトでも問題なく動いています。
【9/6削除】
微妙に安定してません。原因調査中。
【9/6削除終わり】
このメモリボード基板、まだ数枚余分があるんだけど、頒布したら需要あるかなぁ?
【8/9追記】
つないだPC本体によって動作しないケースがあったので対策しました。記事はこちら。
【8/9追記終わり】
P.S.
以下個人的備忘録
基板設計データは「PC88用拡張8MBメモリボードr2.lzh」
ただしSRAMのパターン接続を180°間違えていた。
修正版は「PC88用拡張8MBメモリボードr3.lzh」
CPLDの合成データは以下の通り
1MB版:PC88EXTMEMDRV_1MB.ZIP
8MB版:PC88EXTMEMDRV_8MB.ZIP
いずれもVHD,JED,UCF,PJファイルのみ。基板設計データに同梱。
【8/9追記】個体による動作可否問題対策も両ファイルに反映済。
【8/17追記】n88-日本語BASIC対応を両基板設計データファイルの1MB版合成データに反映済。
【8/19追記】ROMKILL信号出力のトライステートバッファ化を両基板設計データファイルの合成データ(1MB/8MB)に反映済