何年か前にX68kXVIの電源スイッチが接触不良を起こしていたので、スイッチを交換していました。

しかし最近症状が再発していました。

 

それでも我慢して使っていたんですが、今日久しぶりにGRADIUS IIを遊ぼうと思ってソフトを起動したら、Drive1の読み込みに行ったとたんドライブから異音が…。

もちろん、アクセスエラーでソフトが起動できませんでした。

 

最初は起動時にDisk2からもデータを読み込む2Mメモリモードで起動していたので、今度は通常モードで起動すると、こちらは普通に起動します。

しかし、デモが始まるとDrive1にアクセスに行ったとたんにアクセスエラーが発生します。

これはドライブのクリーニング&グリスアップが必要になったようです。

最近FDソフトは起動してなかったからなぁ…。

 

というわけで、久しぶりにX68kXVIをメンテすることにしました。

 

まずはFDDのクリーニング&グリスアップです。

こちらは前にEXPERTでもやっていたことなので、手早く済ませました。

 

次に電源スイッチの交換です。

テスタを当ててみると、導通時の抵抗値が全然安定していません。

数Ω~数百Ωとばらつきます。

やはり接触が悪くなってきているようです。

 

これも前にEXPERTのボリュームを修理するために入手したX68kの底面基板からサルベージしていたスイッチに交換しました。

 

これでメンテは完了、と元通り組み立てて本体背面の主電源スイッチを入れたら、なぜか本体の電源が入ります。

本体前面の電源スイッチを入れても切っても、電源は入ったままです。

 

なにやら新しいトラブルが発生したもよう……(- -;

 

◇◇◇

 

原因に思い当たることがなく、特定にてこずりました。

電源ユニットから底面基板につながるコネクタにテスタを当てて、各端子の電圧を見てみますが、特に変なところは見当たりません。

バックアップ電池も2.936Vが出ていました。

前回チェックした時は2.94Vだったので、ほとんど消費していないようです。

 

しかし、ふとした拍子に電源ユニットから底面基板につながる電源ケーブルに触れたときに、電源スイッチをOFF/ONした時のような挙動をしました。

 

どうやらこの部分のコネクタで接触不良を起こしているようです。

もう一度底面基板を取り出してコネクタを再はんだしてみたところ、四級塩特有のにおいがします。

 

見た目ではわかりませんでしたが、この子もX68kXVI-HDと同じように電源ユニットで漏れた電解液が底面基板にまで伝わっていたようです。

 

電源ユニットからのケーブルについているコネクタを見てみると。

 

〇P.C.端子のコネクタ

 

思いっきり緑青が出てます。

コンタクトも割れて、ハウジングから転がり出てきました。

 

黄色の配線は電源スイッチにつながっていて、電源ON/OFFを制御しています。

もしかしたら今まで気になっていた電源スイッチの接触不良と思っていた現象は、この腐食が原因だったのかもしれません。

 

このコネクタにはほかにも緑青が出ていそうなコンタクトがあったので、全部取り出してみました。

 

〇腐食/破損したコンタクト

 

結局3つのコンタクトが割れていました。

それらは緑青も出ていましたので、腐食が破損の原因でしょう。

そういえばこの電源ユニットは前に黒い線のコンタクトも割れてましたっけ。

 

〇ハウジングに残った緑青

 

ハウジングのほうにも緑青が残っていました。

左から3番目、5番目、6番目が顕著に残ってますね。

 

特に5番目/6番目は+5Vsb/P.C.の端子ですから、電源ON/OFF関連で不具合が出るのも納得です。

 

1番目/2番目/4番目のコンタクトは特に腐食の後は見られなかったので、3番目/5番目/6番目のコンタクトとハウジングを新品に交換しました。

 

あとは長時間評価をして、問題ないか確認します。

多分これで直ったと思うけど。

 

X68kXVI-HDも底面基板まで電解液が垂れていたから、コンタクトを交換しておいたほうがいいかもしれないなぁ。

 

【'21/1/1追記】

12時間放置して、BOOT MENUの終了メッセージが表示される現象は再現せず。直りましたね。

【'21/1/1追記終わり】

 

【'21/1/4追記】

X68kXVI-HDの例もあったので、残りのコンタクトも全部新しいものに交換しました。

【'21/1/4追記終わり】