1台目のX68000XVIの電源を入れると数分で、電源部が異様に熱くなることに気づきました。

元々この子の電源はご他聞に漏れず四級塩コンデンサの被害に遭って壊れてしまったので、ATX電源に換装してありました。
換装してすぐの頃はどんなに長く使ってもこんなに発熱することはなかったんですが…。
出力電圧を測ってみると、無負荷では5.08Vほどある+5Vラインが本体に繋ぐと4.88Vまで下がります。
換装を行ったのが2000年ごろだったのでかれこれ15~16年使っていることになりますし、さすがに劣化が進んだということなんでしょう。

というわけで電源の補修をしないといけないわけですが、具体的にどうしようかというところでいろいろ悩みました。

1. 元々使っていたATX電源を修理する
 →原因特定に時間がかかりそうな上、直せる保障もないので却下。

2. 現在使っているのと同じ大きさの基板が使われている新しいATX電源を探して交換する
 →現在使っている電源は既に販売されていない。現在使っている電源を探すために3,4台ATX電源を買ってようやく見つけられたのに、また同じことをするのはお金がもったいない。
  というわけでこれも却下。  

3. X68kのジャンクから電源ユニットを取り出して修理して使う
 →都合のいいジャンクがちょうどいい値段で手に入る保障がない。手に入るのもいつになるかわからない。
  なので、ウォッチは続けるけど、見つかるまで保留。

4. アダプタ式のATX電源に換装する
 →背面のサービスコンセントが使えなくなるので、積極的には採用したくない。

というわけで、いまひとつ決定打がなかったわけです。

結局以前部品取りに入手して、そのままサブ機として使っているX68kXVI HDの電源ユニット(修理済み)をメインのXVIに移植しました。

このままだとサブ機の電源がないので、ジャンクのX68kの電源ユニットが手に入るまでの繋ぎとしてアダプタ式のATX電源を入れることにしました。

とはいえ市販のATX電源はそのままではX68kには使えないので、少し回路の追加と工作が必要です。

・電源ON/OFF制御の論理反転
・電源ケーブルの交換

まずこの二つはまとめて対応する基板を作りました。
幸い1ゲートインバータと1MΩのチップ抵抗の手持ちがあったので、電源ケーブルの中継と同時に電源ON/OFF制御の論理反転回路を載せています。

前にATX電源を入れたときはTTLの74LS04を使っていたのでインバータの出力を直接ATX電源のPW_ON端子に繋げばよかったんですが、今回の1ゲートインバータはCMOSゲートなので出力をそのままATX電源に繋いでもうまく電源ON/OFFを制御できませんでした。
ゲート出力の流出(流入)電流値が低すぎて、PW_ON端子の電圧をTTLのローレベルに落とせないようです。
インバータの入力をHiにしても出力の電圧が少しづつ上がっていくところをみると、どうやらPW_ON端子の先には容量成分があるようです。
なので、ゲートの出力をGNDにプルダウンする抵抗を追加しました。

・本体へ組み込む電源ケースの自作

今回一番大変だったのはこの作業でした。
本体のカバーを固定する背面の3つのネジのうち2つは電源ユニットのケースにネジ穴があります。
また、背面の主電源スイッチや電源コードの取り出し口、アース端子やサービスコンセントの穴があるので、これらの配置に合わせてACアダプタから繋ぐ端子を固定しないといけません。

必死に採寸して、市販のアルミ板を加工してできたのがこれです。

○自作電源ケース
X68k自作電源ケース  X68k自作電源ケース(ファン取り付け後)

右はDCファン取り付け後のケースです。
加工が甘くて後にちょっとした問題を起こすのですが、それについては後述します。

○X68k電源完成
X68kアダプタ電源

アダプタ式ATX電源のDC/DC部をケースに組み込みました。
大きな放熱板が付いているのがそれです。

その右には前述の電源ON/OFF制御の論理反転兼ケーブル中継の基板があります。

また部品の配置の都合でACアダプタからの電力を受けるコネクタがDC/DC部基板に直結のままでは長さが足りなかったので、中継基板を挟んで配線しています。

○本体組み付け
X68k電源本体組み付け

本体に組みつけてみました。採寸に問題はなかったらしくすんなり組みつけができました。

○電源組み付け後の本体背面
X68電源本体組み付け後背面

カバーを取り付けて背面を見てみると…。
基本的には問題ないんですが、
・右側タワーのFG端子が若干右にずれている
・電源ファンのあたりがきちんと勘合していない
という問題が(苦笑

どちらも使用上は問題ないんですけど、ちょっと気になります。
特にDCファンのあたりが勘合していないのはDCファンの取り付け位置が若干右にずれてしまったせいなんですよね。

元々一次しのぎのものですしアルミ板加工をもう一度やり直す気力がないので、このままにしますけど。

このあと連続稼動試験としてグラディウスIIのオープニング&デモプレイを3時間ほど流し続けましたが、アダプタが若干温かくなる程度で問題なく動作しました。

あとはジャンクのX68kが手ごろな値段で出品されるのをのんびり待つことにします。

【2017/5/14追記】
ジャンクが手に入りました。
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【2017/5/14追記終わり】