こちらの記事
の続きです。
カセットの録音がいまいち不安定だったDT70ですが、原因はジャンクから移植したヘッドでした。
交換しているときにうっかりリード線を引っ張ってしまったことがあったんですが、このときに録音系のどこかで断線してしまっていたようです。
ヘッドを交換したら、ちゃんと録音できるようになりました。
◇◇◇
分解したついでに容量抜けしていたコンデンサ周辺を調べたところ、発熱源はコンデンサではなく近くの抵抗ということがわかりました。
○RX-DT70の容量抜けコンデンサ周辺
赤丸をつけてあるのが発熱源の抵抗です。
パターンを追ってみたら、元電源の17Vからパワートランジスタを経由して直列接続になっているこの二つの抵抗を通り、別の小信号トランジスタを通ってグランドに落ちていました。
そのため、これらの抵抗にはそれぞれ8V近い電圧が掛かっていました。
抵抗値から計算すると、24mAほどの電流が流れていることになります。そうすると抵抗一つ当たりの消費電力は約180mW。
抵抗は大きさからすると1/4W品でしょうから一応定格内での使用ではあるんですが…。
触ってみるととても触り続けられないほど熱くなっています。(低く見積もっても50~60℃くらいでしょうか)
抵抗1本でいいところをわざわざ直列抵抗2本に分けているあたり、発熱することがわかっていたんでしょうけど、わざわざ電解コンデンサの周囲を囲むように発熱源を配置しますかね、普通(--;
これではヒーターで電解コンデンサを炙っているようなものですから、ドライアップしても当然です。
電気的設計上はともかく、DT70/80の物理的設計には根本的な問題がありますね。
とりあえず、周辺回路に影響を与えない範囲で抵抗値を見直して消費電力が半分になるようにしました。
根本解決にはなりませんが、これで多少は電解コンデンサの寿命も延びるはずです。
電解コンデンサを積層セラミックコンデンサに換えればドライアップの心配もなくなりますが、回路特性が変わります。
パターンを追った限りでは回路特性が変わっても問題なさそうですが、そのうち試してみましょうか。
(手持ちに50V/10μFの積層セラコンがないので…。25V/10μFのならあるんですが、これだとDCバイアスによる容量減少が大きすぎて使えませんし)
それにしても、容量抜けしていたコンデンサや発熱する抵抗が含まれているこの回路、電気的な意味がわからないんですよねぇ。別回路で作った電源用の+5Vが上述の小信号トランジスタのベースに繋がっている以外には他の回路と繋がってません。
電源が入ったときのみ上述の電流を流すだけの回路に見えるんですが、なんのためにある回路なんだろう?
【7/13追記】
上記回路の用途がわかりました。
CDドライブを除くモーター用電源のスイッチ回路でした。
一見どこにも繋がっていなかった電力トランジスタのコレクタからのパターンが、実はカセットデッキの制御基板とマイコン基板に繋がっていました。
ランド周辺にあるシルク印刷でパターンが隠されていて、これまで気づきませんでした。
どうにも上記回路の意味がわからなかったので、試しに回路全体を切り離してみたら、
・電動ボリュームがリモコン操作しても回らない
・電源投入直後に普通なら一瞬回るキャプスタンが回らない
・メインの電源ランプが点かない
という症状が出たので、これらからテスタで逆にパターンを辿ってみたら、電源ラインとは思えないほど細いパターンで繋がっていました。
「電源ラインのパターンは太い」という私の先入観が正確なパターン接続確認の邪魔をしていたようです。反省。
どこにも繋がっていないなら回路全体を切って無駄な発熱をさせないようにしようと思っていたんですが、当てが外れました。
スイッチ回路としてきちんと機能しているという前提で見てみると、この回路は本体電源投入から30ミリ秒ほど遅延して電源が入る遅延スイッチとして働いています。
確かに一見意味のなさそうなダイオードが3つも配置されていたんで不思議だったんですが、カセットデッキの制御基板やマイコン基板からの逆流対策とすれば納得です。
遅延スイッチの目的を推測するに、
・電源投入時の突入電流が大きくならないようにする
・電源投入直後の不安定な期間にモーターに電圧が掛からないようにする
といった辺りでしょうか。
逆に言えば、例の電解コンデンサがドライアップすると遅延スイッチとして働かなくなるので、何らかのトラブルが発生する可能性があります。
やはり、前にやったとおり発熱源の抵抗の消費電力を減らすしか電解コンデンサのドライアップ対策はなさそうです。
遅延時間を決める時定数回路としてはそれほど厳密でなくてもよさそうなので、DCバイアス分の補正さえ気をつければ積層セラミックコンデンサに換えても大丈夫そうかな。
ただ、例のコンデンサには実測で15V強の電圧が掛かってました。
ここに耐圧16Vのコンデンサを使うのはぎりぎり過ぎませんか?>Panasonicさん
【7/13追記終わり】
カセットの録音がいまいち不安定だったDT70ですが、原因はジャンクから移植したヘッドでした。
交換しているときにうっかりリード線を引っ張ってしまったことがあったんですが、このときに録音系のどこかで断線してしまっていたようです。
ヘッドを交換したら、ちゃんと録音できるようになりました。
分解したついでに容量抜けしていたコンデンサ周辺を調べたところ、発熱源はコンデンサではなく近くの抵抗ということがわかりました。
○RX-DT70の容量抜けコンデンサ周辺
赤丸をつけてあるのが発熱源の抵抗です。
パターンを追ってみたら、元電源の17Vからパワートランジスタを経由して直列接続になっているこの二つの抵抗を通り、別の小信号トランジスタを通ってグランドに落ちていました。
そのため、これらの抵抗にはそれぞれ8V近い電圧が掛かっていました。
抵抗値から計算すると、24mAほどの電流が流れていることになります。そうすると抵抗一つ当たりの消費電力は約180mW。
抵抗は大きさからすると1/4W品でしょうから一応定格内での使用ではあるんですが…。
触ってみるととても触り続けられないほど熱くなっています。(低く見積もっても50~60℃くらいでしょうか)
抵抗1本でいいところをわざわざ直列抵抗2本に分けているあたり、発熱することがわかっていたんでしょうけど、わざわざ電解コンデンサの周囲を囲むように発熱源を配置しますかね、普通(--;
これではヒーターで電解コンデンサを炙っているようなものですから、ドライアップしても当然です。
電気的設計上はともかく、DT70/80の物理的設計には根本的な問題がありますね。
とりあえず、周辺回路に影響を与えない範囲で抵抗値を見直して消費電力が半分になるようにしました。
根本解決にはなりませんが、これで多少は電解コンデンサの寿命も延びるはずです。
電解コンデンサを積層セラミックコンデンサに換えればドライアップの心配もなくなりますが、回路特性が変わります。
パターンを追った限りでは回路特性が変わっても問題なさそうですが、そのうち試してみましょうか。
(手持ちに50V/10μFの積層セラコンがないので…。25V/10μFのならあるんですが、これだとDCバイアスによる容量減少が大きすぎて使えませんし)
それにしても、容量抜けしていたコンデンサや発熱する抵抗が含まれているこの回路、電気的な意味がわからないんですよねぇ。別回路で作った電源用の+5Vが上述の小信号トランジスタのベースに繋がっている以外には他の回路と繋がってません。
電源が入ったときのみ上述の電流を流すだけの回路に見えるんですが、なんのためにある回路なんだろう?
【7/13追記】
上記回路の用途がわかりました。
CDドライブを除くモーター用電源のスイッチ回路でした。
一見どこにも繋がっていなかった電力トランジスタのコレクタからのパターンが、実はカセットデッキの制御基板とマイコン基板に繋がっていました。
ランド周辺にあるシルク印刷でパターンが隠されていて、これまで気づきませんでした。
どうにも上記回路の意味がわからなかったので、試しに回路全体を切り離してみたら、
・電動ボリュームがリモコン操作しても回らない
・電源投入直後に普通なら一瞬回るキャプスタンが回らない
・メインの電源ランプが点かない
という症状が出たので、これらからテスタで逆にパターンを辿ってみたら、電源ラインとは思えないほど細いパターンで繋がっていました。
「電源ラインのパターンは太い」という私の先入観が正確なパターン接続確認の邪魔をしていたようです。反省。
どこにも繋がっていないなら回路全体を切って無駄な発熱をさせないようにしようと思っていたんですが、当てが外れました。
スイッチ回路としてきちんと機能しているという前提で見てみると、この回路は本体電源投入から30ミリ秒ほど遅延して電源が入る遅延スイッチとして働いています。
確かに一見意味のなさそうなダイオードが3つも配置されていたんで不思議だったんですが、カセットデッキの制御基板やマイコン基板からの逆流対策とすれば納得です。
遅延スイッチの目的を推測するに、
・電源投入時の突入電流が大きくならないようにする
・電源投入直後の不安定な期間にモーターに電圧が掛からないようにする
といった辺りでしょうか。
逆に言えば、例の電解コンデンサがドライアップすると遅延スイッチとして働かなくなるので、何らかのトラブルが発生する可能性があります。
やはり、前にやったとおり発熱源の抵抗の消費電力を減らすしか電解コンデンサのドライアップ対策はなさそうです。
遅延時間を決める時定数回路としてはそれほど厳密でなくてもよさそうなので、DCバイアス分の補正さえ気をつければ積層セラミックコンデンサに換えても大丈夫そうかな。
ただ、例のコンデンサには実測で15V強の電圧が掛かってました。
ここに耐圧16Vのコンデンサを使うのはぎりぎり過ぎませんか?>Panasonicさん
【7/13追記終わり】