ツインファミコンの電源基板変更その二、です。
前回 の電源基板で発生していたディスクドライブ起動時のノイズ対策をした基板が二週間ほど前に届いていました。
グリーンレジストをかけて乾燥を待つほど約一週間、ようやく部品の実装をします。
○ノイズ対策基板その一パターン面
表面実装部品をつけたところです。さらに残りの部品を組みつけて、
○ノイズ対策基板その一部品面
こんな感じになりました。
RCAジャックの手前にあるのがメイン基板用の電源部、さらに手前にあるヒートシンク周辺がモーター用の電源部です。
発熱対策として、常時600~700mA程度の電流が流れるメイン基板用にはスイッチングレギュレータを使いました。秋月電子通商さんに三端子レギュレータとピン互換のものがあったので、それを使っています。
モーター用の電源部は、78L05と電流ブースト用の電力トランジスタを組み合わせた3A級のシリーズレギュレータとしています。モーター(ディスクドライブ)は時々しか動かないし、動いたときの電流は起動時を除けば250mA程度だったので、ヒートシンクがなくても大丈夫そうなんですが一応念のため付けています。
【3/23追記】
本来の電源基板だと本体稼動時のアダプタの出力電圧は8Vくらいだったので、レギュレータ部の降下電圧=3Vを前提に計算して「ヒートシンクがなくても大丈夫」と思っていたんですが、この電源基板で実際に計ってみたらアダプタからは10V近く出ていました。
スイッチング電源を使ったので効率がよくなり、メイン基板への電流による電圧降下がほとんどなくなったんですね。スイッチング電源の功罪をうっかり失念していました。
そうなると、この電力トランジスタが消費する電力損失は約1.2Wになります。使っているトランジスタの許容コレクタ損失はヒートシンクなしの場合で1.5Wなので、結構ギリギリです。ヒートシンク付けておいて正解でした。
【3/23追記終わり】
これでノイズはかなり軽減されるはず、と意気込んでテストしてみたんですが、………ディスクがうまく動きません。ソフトによって起動できたりできなかったりします。(--;
おかし~なぁ、と念のためディスクドライブに行っている電源の電圧を測ってみたら、4.65Vしかありません。
原因を調べようとして何度も部品を付け替えていたら、基板のパターンが剥げてしまいました(;_;
やむなく基板を再発注しました。
環境をブレッドボードに移して調べたところ、どうやら電流ブースト回路の定数計算がよろしくなかったらしいということがわかりました。
データシートに記載された計算式のとおりに計算してはいたのですが、電力トランジスタのエミッタ-ベース間に挿入した抵抗を通して三端子レギュレータに流し込む電流値が多すぎたようです。
設計時は20mA程度流れ込む計算で抵抗値を決めていたのですが、数mA程度になるようにしないとうまく+5Vを生成してくれませんでした。
さらに調べたところ、実はドライブ自体もおかしくなっていたことがわかりました。
本来の電源基板でもソフトによって起動できたりできなかったりします。実はディスクのソフトがうまく動かなかったのは電源基板の設計の問題ではなく、こちらが原因だったようです。
そのため、ドライブヘッドのアライメントも調整しなおしています。
ここまでが一週間ほど前です。その後ブログを更新する時間を作れないまま時間が経ってしまいました。
再発注した基板が今日届いたのでリベンジです。
○ノイズ対策基板その二パターン面
表面実装部品を取り付けたところです。
今回は早く動作確認したかったので、グリーンレジストはかけずに使っています。
基板を再発注するついでにモーター用電源のスイッチ回路をNPN&PNPのダーリントン接続から、NPN&Pch-FETに変更しました。これで部品が小さくなり、パターンが少しすっきりしました。
基板表の中央部分にはS信号出力のジャックからの配線を通したかったので、部品配置も少し見直しています。
○ノイズ対策基板その二部品面
残りの部品を取り付けて完成です。
この状態で、メイン基板用の電源のスイッチ回路の動作確認と出力電圧のチェックを行います。
メイン基板側のスイッチ回路は前々回、前回と変えていないので、無事動いています。
ディスクドライブのスイッチ回路は動かすのに1Vの電圧が必要ですが、都合よくそんな低電圧が出る電源は持っていないので、ぶっつけ本番でいきます。メイン基板と違って、ドライブのモーターならストックがあるので壊れても替えが利きますしね。
○電源基板搭載
ツインファミコン本体に組み込んだ状態です。
三度目ともなるとさすがに慣れてきて、特に気負いなくディスクシステムのソフトを起動します。
いくつか手持ちのソフトを起動してみますが、問題なく起動できました。ドライブ回転中の電源電圧もちゃんと4.92Vほど出ています。今度はばっちりのようです。
気になっていたドライブ起動時のノイズは、全くでなくなりました。ロジック系とモーター系の電源を分けたのが功を奏したようです。
常時電力を使うロジック系はスイッチングレギュレータにして、たまにしか動かないモーター系はかなり余裕を見たヒートシンクをつけたので、発熱もほぼなくなりました。
これで、ツインファミコンの電源部基板(RGB拡張PCエンジン互換コネクタ)は一応完成しました。
【4/3追記】
その後ちょくちょくザ○ックを遊ぶために起動していますが、大きな問題はありません。
つまり小さな問題、というかちょっと気になるところはあるわけで(^^;
電源を切ったときに、一瞬ドライブのアクセスランプが点くことに最近気づきました。
どうやらドライブのコントロール基板から、電源断の瞬間に電源基板のスイッチ回路を駆動する信号が出ているようです。
オリジナルの電源基板ではこの信号が出ていても、元の電源回路が切れているのでこのような症状は出なかったのですが、今回の基板ではメイン基板(ドライブのコントロール基板の電源もここから供給)とドライブモーターの電源を完全に分けたためにこのような現象が起きるようになったと思われます。
この問題に対策した基板は設計しましたが、現状のままでも気にしなければ問題はないので、とりあえずそのまま使っています。
【4/3追記終わり】
さて、パターンが一部剥がれてしまったノイズ対策基板その一ですが、再生利用を図ってみます。
○ノイズ対策基板その一再生後
幸い、主要な電源ラインは全て無事でしたので、ほとんどの部品をノイズ対策基板その二に移してさびしくなったその一の基板にDIN5pのコネクタと4pのピンヘッダを載せ、スイッチングレギュレータと電力トランジスタがあったところにジャンパを入れます。最後にメイン基板へと繋がるコードを取り付けました。写真には写っていませんが、このコードのメイン基板側は普通のピンソケットを代わりに使ってます。ピンソケットは背が高いので本体に組み込むには難がありそうですが、バラック用にしますので問題ありません。
これで、+5VのスイッチングACアダプタ用電源部基板のベース部分が完成です。
ですが、これだけでは正常に動きません。
ツインファミコンのメイン基板から電源部基板に向かって出ている映像信号はとても弱く、そのまま出力端子に繋いでも画面は真っ暗になってしまいます。
そこで、ビデオアンプを追加します。
○ビデオアンプ回路
電子部品専用のゴミ箱からサルベージしてきた部品を使ってビデオアンプ回路を組み上げました。
トランジスタ1個と抵抗2本、電解コンデンサ1個だけの簡単な回路なので即興で組みましたが、ちゃんとパターン設計すればもっと効率よく部品を配置できたんじゃないかという気がします…。いまさらですけど。
○合体
二つの基板をくっつけて、ツインファミコンのバラック用電源基板の完成です。
この基板のDIN5pコネクタはPCエンジンと同じピン配列になっているので、テレビへの接続はPCエンジンのAVケーブルを使います。(DIN5pコネクタ自体も以前PCエンジンをRGB出力改造したときに外したものです)
ベース基板のICソケットは元々、オペアンプを入れて音声信号の増幅(0.5倍設定なのでむしろ減衰)を行うものなのですが、オペアンプを外すと本来は入力抵抗と帰還抵抗になるはずの抵抗2本が信号の入力と出力の間に直列に入ることになります。
これが偶然にもちょうどいい音量でテレビに繋がるので、オペアンプは使わずに、そこからビデオアンプの電源を取るようにしています。下向きにつけたピンヘッダを使ってビデオアンプ基板を固定する役割も持たせています。
ツインファミコンでやりたかったことはこれで一通り片付きました。
次は何をしようかな…。
以下備忘録
基板設計データはツインファミコン電源部Rev3.LZH
前回 の電源基板で発生していたディスクドライブ起動時のノイズ対策をした基板が二週間ほど前に届いていました。
グリーンレジストをかけて乾燥を待つほど約一週間、ようやく部品の実装をします。
○ノイズ対策基板その一パターン面
表面実装部品をつけたところです。さらに残りの部品を組みつけて、
○ノイズ対策基板その一部品面
こんな感じになりました。
RCAジャックの手前にあるのがメイン基板用の電源部、さらに手前にあるヒートシンク周辺がモーター用の電源部です。
発熱対策として、常時600~700mA程度の電流が流れるメイン基板用にはスイッチングレギュレータを使いました。秋月電子通商さんに三端子レギュレータとピン互換のものがあったので、それを使っています。
モーター用の電源部は、78L05と電流ブースト用の電力トランジスタを組み合わせた3A級のシリーズレギュレータとしています。モーター(ディスクドライブ)は時々しか動かないし、動いたときの電流は起動時を除けば250mA程度だったので、ヒートシンクがなくても大丈夫そうなんですが一応念のため付けています。
【3/23追記】
本来の電源基板だと本体稼動時のアダプタの出力電圧は8Vくらいだったので、レギュレータ部の降下電圧=3Vを前提に計算して「ヒートシンクがなくても大丈夫」と思っていたんですが、この電源基板で実際に計ってみたらアダプタからは10V近く出ていました。
スイッチング電源を使ったので効率がよくなり、メイン基板への電流による電圧降下がほとんどなくなったんですね。スイッチング電源の功罪をうっかり失念していました。
そうなると、この電力トランジスタが消費する電力損失は約1.2Wになります。使っているトランジスタの許容コレクタ損失はヒートシンクなしの場合で1.5Wなので、結構ギリギリです。ヒートシンク付けておいて正解でした。
【3/23追記終わり】
これでノイズはかなり軽減されるはず、と意気込んでテストしてみたんですが、………ディスクがうまく動きません。ソフトによって起動できたりできなかったりします。(--;
おかし~なぁ、と念のためディスクドライブに行っている電源の電圧を測ってみたら、4.65Vしかありません。
原因を調べようとして何度も部品を付け替えていたら、基板のパターンが剥げてしまいました(;_;
やむなく基板を再発注しました。
環境をブレッドボードに移して調べたところ、どうやら電流ブースト回路の定数計算がよろしくなかったらしいということがわかりました。
データシートに記載された計算式のとおりに計算してはいたのですが、電力トランジスタのエミッタ-ベース間に挿入した抵抗を通して三端子レギュレータに流し込む電流値が多すぎたようです。
設計時は20mA程度流れ込む計算で抵抗値を決めていたのですが、数mA程度になるようにしないとうまく+5Vを生成してくれませんでした。
さらに調べたところ、実はドライブ自体もおかしくなっていたことがわかりました。
本来の電源基板でもソフトによって起動できたりできなかったりします。実はディスクのソフトがうまく動かなかったのは電源基板の設計の問題ではなく、こちらが原因だったようです。
そのため、ドライブヘッドのアライメントも調整しなおしています。
ここまでが一週間ほど前です。その後ブログを更新する時間を作れないまま時間が経ってしまいました。
再発注した基板が今日届いたのでリベンジです。
○ノイズ対策基板その二パターン面
表面実装部品を取り付けたところです。
今回は早く動作確認したかったので、グリーンレジストはかけずに使っています。
基板を再発注するついでにモーター用電源のスイッチ回路をNPN&PNPのダーリントン接続から、NPN&Pch-FETに変更しました。これで部品が小さくなり、パターンが少しすっきりしました。
基板表の中央部分にはS信号出力のジャックからの配線を通したかったので、部品配置も少し見直しています。
○ノイズ対策基板その二部品面
残りの部品を取り付けて完成です。
この状態で、メイン基板用の電源のスイッチ回路の動作確認と出力電圧のチェックを行います。
メイン基板側のスイッチ回路は前々回、前回と変えていないので、無事動いています。
ディスクドライブのスイッチ回路は動かすのに1Vの電圧が必要ですが、都合よくそんな低電圧が出る電源は持っていないので、ぶっつけ本番でいきます。メイン基板と違って、ドライブのモーターならストックがあるので壊れても替えが利きますしね。
○電源基板搭載
ツインファミコン本体に組み込んだ状態です。
三度目ともなるとさすがに慣れてきて、特に気負いなくディスクシステムのソフトを起動します。
いくつか手持ちのソフトを起動してみますが、問題なく起動できました。ドライブ回転中の電源電圧もちゃんと4.92Vほど出ています。今度はばっちりのようです。
気になっていたドライブ起動時のノイズは、全くでなくなりました。ロジック系とモーター系の電源を分けたのが功を奏したようです。
常時電力を使うロジック系はスイッチングレギュレータにして、たまにしか動かないモーター系はかなり余裕を見たヒートシンクをつけたので、発熱もほぼなくなりました。
これで、ツインファミコンの電源部基板(RGB拡張PCエンジン互換コネクタ)は一応完成しました。
【4/3追記】
その後ちょくちょくザ○ックを遊ぶために起動していますが、大きな問題はありません。
つまり小さな問題、というかちょっと気になるところはあるわけで(^^;
電源を切ったときに、一瞬ドライブのアクセスランプが点くことに最近気づきました。
どうやらドライブのコントロール基板から、電源断の瞬間に電源基板のスイッチ回路を駆動する信号が出ているようです。
オリジナルの電源基板ではこの信号が出ていても、元の電源回路が切れているのでこのような症状は出なかったのですが、今回の基板ではメイン基板(ドライブのコントロール基板の電源もここから供給)とドライブモーターの電源を完全に分けたためにこのような現象が起きるようになったと思われます。
この問題に対策した基板は設計しましたが、現状のままでも気にしなければ問題はないので、とりあえずそのまま使っています。
【4/3追記終わり】
さて、パターンが一部剥がれてしまったノイズ対策基板その一ですが、再生利用を図ってみます。
○ノイズ対策基板その一再生後
幸い、主要な電源ラインは全て無事でしたので、ほとんどの部品をノイズ対策基板その二に移してさびしくなったその一の基板にDIN5pのコネクタと4pのピンヘッダを載せ、スイッチングレギュレータと電力トランジスタがあったところにジャンパを入れます。最後にメイン基板へと繋がるコードを取り付けました。写真には写っていませんが、このコードのメイン基板側は普通のピンソケットを代わりに使ってます。ピンソケットは背が高いので本体に組み込むには難がありそうですが、バラック用にしますので問題ありません。
これで、+5VのスイッチングACアダプタ用電源部基板のベース部分が完成です。
ですが、これだけでは正常に動きません。
ツインファミコンのメイン基板から電源部基板に向かって出ている映像信号はとても弱く、そのまま出力端子に繋いでも画面は真っ暗になってしまいます。
そこで、ビデオアンプを追加します。
○ビデオアンプ回路
電子部品専用のゴミ箱からサルベージしてきた部品を使ってビデオアンプ回路を組み上げました。
トランジスタ1個と抵抗2本、電解コンデンサ1個だけの簡単な回路なので即興で組みましたが、ちゃんとパターン設計すればもっと効率よく部品を配置できたんじゃないかという気がします…。いまさらですけど。
○合体
二つの基板をくっつけて、ツインファミコンのバラック用電源基板の完成です。
この基板のDIN5pコネクタはPCエンジンと同じピン配列になっているので、テレビへの接続はPCエンジンのAVケーブルを使います。(DIN5pコネクタ自体も以前PCエンジンをRGB出力改造したときに外したものです)
ベース基板のICソケットは元々、オペアンプを入れて音声信号の増幅(0.5倍設定なのでむしろ減衰)を行うものなのですが、オペアンプを外すと本来は入力抵抗と帰還抵抗になるはずの抵抗2本が信号の入力と出力の間に直列に入ることになります。
これが偶然にもちょうどいい音量でテレビに繋がるので、オペアンプは使わずに、そこからビデオアンプの電源を取るようにしています。下向きにつけたピンヘッダを使ってビデオアンプ基板を固定する役割も持たせています。
ツインファミコンでやりたかったことはこれで一通り片付きました。
次は何をしようかな…。
【'19/12/7追記】
こちらの記事
で基板を見直しました。
【'19/12/7追記終わり】
【'19/12/23追記】
こちらの記事
で基板を変更しました。
【'19/12/23追記終わり】
基板設計データはツインファミコン電源部Rev3.LZH