今日はSONYのMSX2パソコン、HB-F1の修理です。
この子は電源スイッチを入れても電源が入らない状態でした。
実際には電源スイッチを入れてしばらくすると、内部の三端子レギュレータの一つが異常に発熱します。
ということは、電源が入らないのではなく電源に過負荷がかかっているということです。
まさかと思い基板の電源ラインとGNDラインにテスタを当ててみると、その抵抗値はほぼ0Ωでした。
つまり電源ラインとGNDラインの間がどこかでショートしています。
○基板全貌

電源はこの基板上の部品のほとんどにつながっていますので、ショートしている場所を特定するのは気の遠くなる作業です。が、がんばってやるしかありません。
苦労してようやく見つけたのは、三端子レギュレータ近くにある平滑用コンデンサでした。
○ショート部品

写真の赤い線で囲ったコンデンサがそうです。
まさかこんな近くの部品だとは思わず、回路的にずっと遠くの部品からチェックしていたので随分時間がかかってしまいました(実は夕べから調べていたのです…)
一般的に電解コンデンサの故障モードはオープンなので後回しにしていましたが、今回はそれが裏目に出ました。
○被疑部品撤去後

被疑部品を撤去したところです。この状態で電源ラインの抵抗値を計ってみると200Ω強あります。
ならば、と外したコンデンサにテスタを当ててみると、案の定完全にショートしていました。
ここに新しいコンデンサを付けて仮組みし、動作確認をしました。が、動作が異様に遅いです。
起動時のMSXのロゴが画面上から順に描画されているのがわかるくらいです。
なんで!?、と思いましたが、そういえばこの子にはスピードコントローラが付いていたのを思い出しました。
仮組みなので、スピードコントロール用の摺動抵抗が付いている上面パネルは繋いでいなかったんですよね。そのためにCPUのクロックが最低まで落ちていたようです。あ~、びっくりした。
上面パネルの配線もしたら無事普通の速度で起動しました。
今度はキーを一通り打ってみますが、いくつかのキーが反応しません。
原因はおおよそ推定できたので、キーボードを分解してみます。
○キーボードフレキ

キーボード内部にはこういうプラスチック製のぴらぴらした物が入っています。俗にフレキ基板といいます。
フレキ基板上にある接点とキートップについている導電ゴムが接触することで通電し、キーが反応するわけですが、よ~く見てみると。
○フレキ腐食表面/裏面

予想どおり配線が一箇所腐食しています。ここから先につながっているキーが全て反応しなくなっています。
さすがにフレキ基板の補修は手に負えません。補修方法はあるんですが、補修に必要な材料がやたら高いんです(^^;
幸いこの子はゲーム専用でキーボードはほとんど使いませんし、このまま現状放置します。
ちなみにこのキーボードフレキの断線という症状はSONY製のMSXに多いらしいです。
SONY製に限りませんが、キーボードの一部のキーが利かないな、と思ったらフレキの断線を疑ってみましょう。
○HB-F1

無事修理が終わったHB-F1の雄姿です。
先のフレキの写真もそうですが、シャッターを切ったとたんに日が差し込んできてしまい、斑な絵面になってしまいました(^^;
長いこと倉庫に放り込んであったので埃をかなり被っていました。
それなりに清掃はしたんですが、日光に当たるとまだまだ足りないのが丸分かりですね(苦笑
もうすぐ正月休みですし、ちゃんとクリーニングしてあげることにします。