おすすめ本の紹介(3)「戦争論」クラウゼヴィッツ | 「日本の問題」について、大学生のリョウが考えるブログ

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 我が国、日本は様々な問題を抱えています。領土問題、歴史問題、そして日本国憲法…などなど。どうすればこの国は独立することができるのか。このブログでは、現在大学生のリョウが日本の問題について考え、その問題についてどう対処すればいいのかを綴ります。

戦争とは何か



 戦争とは何でしょうか。



 日本人の大半は、「戦争は悲惨だ」「戦争は、何があってもしてはならない」という感情論で議論するあまり、「戦争とは何か」という本質について思考停止の状態に陥っています。



 しかし落ち着いて戦争を突き詰めていけば、あるひとつの定義が思い浮かんでくるはずです。



 それは戦争が「相手に自分の意思を強要するための暴力行為である」ということです。



 つまり戦争という行為はあくまで政治的目的を達成するための手段であり、そしてどちらかの目的が果たされれば戦争は終了するはずです。戦争という行為が目的のための手段であるということを、まずは理解してください。



 戦争を目的のための手段である、と定義すると、よくいわれる「戦争の反対は平和」ということが、必ずしも正しくないことがわかります。平和というのは状態です。戦争がなくても、社会が平和とは呼べない状態というのはありえます。



 たとえば国家の統治機構である警察が機能しなくなるようなことがあれば、その社会は暴力が物を言う無法地帯のようになるでしょう。犯罪が行われてもそれを取り締まることができませんから、窃盗・強姦・殺人事件が多発します(実際に、警察を民営化したメキシコがこのような状態になりました)。戦争がなくても社会が平和とは呼べない状態になることはあるわけです。



 ということは「平和の反対は無法地帯」であるということの方が適切です。では戦争の反対は何でしょうか。話し合いです。戦争も話し合いもあくまで政治的目的を達成するための手段として存在します。



 国家の政治が絡むところには、時に何かしらの利害対立が生まれます。通常そのような問題には、まず話し合いという手段をでもって対処しようとするものです。しかし、外交交渉が決裂した場合、あるいは対話ではどうにもラチが明かないと判断された場合に、軍事力によって目的を達成しようとします。それが戦争です。



Point 

・戦争は、国家における政治的目的を達成するための手段である









国家における政治的目的には、どのようなものがあるか?



 さて、戦争は国家における政治的目的を達成するための手段である、ということを説明しました。では、「国家における政治的目的」は、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。



 この「国家における政治的目的」を、イコール国益ということもできます。



 国益とは、読んで字の如く国の利益のことです。 それでは、国の利益とは何でしょうか。



 国家とは、国民と領土、そして統治権力の3つの要素で構成されています。そして国家というものは、最低限、自国でどうにかしなければならないという「自助」の必要性にぶつからざるを得ません。国家にとって、その独立と生存こそが、もっとも基本的な国益(国の利益)のひとつであるといえます。そして国家が、その独立と生存を追い求めることが「安全保障」です。



 いまや耳にすることが多くなっ安全保障という言葉には、万人に広く受け入れられた定義は存在しません。しかし、この安全保障という言葉が使用されるとき「国家が、その独立や主権、領土、国民の生命や財産といった、かけがえのない価値を、外敵の脅威から、軍事力によって守る」という意味で捉えるのが、もっとも伝統的な安全保障観といえるでしょう。



 実は、戦前の日本が行った戦争――日清戦争、日露戦争、大東亜戦争――は全て、この安全保障の必要性にかられて行ったというのが史実です。



Point

・国の独立と生存こそが、もっとも基本的な国益である









国の独立とは、どういう状態のことを指すのか?



 現在の日本を例に考えてみましょう。戦争における政治的目的=国益とは、国の独立と生存であることを説明しましたね。独立とは「自分の国は自分で守る」ことをいいます。つまり、自国民と領土を自分の力で守ることができるということが、主権国家には求められています。だとするのであれば、現在の日本の状況は、主権国家としての役割を果たしているとは言い難い。理由は現行憲法9条により国民と領土を守るための軍事力が不当に制限されているためです。



 具体的にいうと、日本の自衛隊は専守防衛というスタイルをとっています。専守防衛とは、こちらから相手国に先制攻撃を仕掛けず、相手国に対する防衛戦闘に徹するという軍事戦略のことをいいます。防衛上の必要があっても相手国に先制攻撃を行わず、侵攻してきた敵を自国の領域において軍事力を以って撃退する方針をとります。



 「それの何が問題なの?」と思われるかもしれません。ですが、大いに問題があります。専守防衛のスタイルにより、原則として自衛隊は相手から攻撃を受けない限り武器を使用できません。つまり自衛隊は、国を守るために武力を行使するには他国からの攻撃を受ける必要があるということです。これが日本国民と自衛隊員にとって、どれほど危険なことであるか、わかるでしょうか。憲法9条こそが国民の安全を脅かしているのです。



 いわゆる、「憲法9条があったから日本は平和だった」というのは嘘です。日本の平和は、憲法9条によって守られているのではありません。アメリカです。アメリカの軍事力によって日本の平和は守られています。



 「アメリカが日本の平和を守ってくれるんだから、それでいいじゃないか。それで平和が手に入るんだったら、日本は自分で自分の国を守る必要はないじゃないか」



 そう思いますか?それは極めて短絡的な思考と言わざるを得ません。何故なら、アメリカが有事の際に本当に日本を守ってくれる保証なんてどこにもないからです。いざという時に頼りになるのは、他人ではなく自分です「自分の国は自分で守る」という当たり前のことが、今の日本はできていないのです。



 ということは、日本国の独立のためには、憲法改正が必要不可欠だということがわかります。それでは具体的にどのような改正が望ましいと考えられるのでしょうか。



 現行の日本国憲法第9条を見てみましょう。



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日本国憲法第9条


1.日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。



2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。


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 現行憲法の最大の問題点は、自国民や自国の領土を守る個別的自衛権ですら、極端に制限されているという事実です。



 ですから、現行憲法をこのように改正するだけで、この問題は解消します。



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日本国憲法第9条


1.日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。



2.前項の規定は、自衛権の発動を妨げるものではない


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 変更したのは9条2項です。戦争はあくまで放棄する、しかし自衛権はある。



 このように現行憲法を改正すれば、「自分の国は自分で守る」ための必要最低限の法整備を整えることができるでしょう。専守防衛の軍事戦略も転換が可能です。





Point

・日本が独立するためには、憲法改正が不可欠である