ハトさん。


それは突然の出来事でした。


朝いつものようにハトの鳴き声で起き、いつものようにベランダで勇ましく立っているハト夫を見て一杯の白湯を飲むのが私の習慣でした。


今朝も同じように過ごし…その後私はスーパーなどへ出かけ…。


帰ってきてしばらくしてベランダに出た時に何気なく階下のベランダを覗き込んだのです。


すると、ハトが倒れていました。

うつ伏せで顔は横に向け、息をしている気配もなく、目は閉じていました。

外傷はもちろんなく、キレイなままでした。


ショックでビックリして何度も見に出たけど、気絶しただけかと思って望みをかけたけど、やっぱり動かぬまま日は落ちました。

ハト夫は死んでいました。


夕方、メスのハト(ハト子)が周りを行ったり来たりしていました。


私も寂しいけど、ハト子はもっと寂しいよね。

今朝まで生きてたんだもの。長年一緒だったんだもの。


ハトのつがいはずっと同じペアを組んで、オスはメスを守って一緒に子育てしています。


ハト夫、この辺では一番強かったもんなぁ。いつも他のハトを追い払ってたもんなぁ。

ハト子の頭をコショコショッと毛づくろいしたり、優しくてかっこよかったもんなぁ。


明日もきっとハト子はハト夫の周りをウロウロするでしょう。


早く、大家さんに言って片づけてあげた方がいいのかな。

もう少しそばにいたいかな。


人間ほど考えることがない分、死をすんなり受け入れるのかな?

生きるっていうことは死ぬっていうことなんだな。



ハトたちとミッシェルさんの700日間戦争。

たくさんのハトのおかげで今日まで続けてこられましたが、主にハト夫との出来事が多く、ハト夫がいなくなった今…続ける理由もありません。


ここまで一緒に盛り上げてくれてありがとう、ハト夫。

そして、このシリーズを楽しみにしてくださった皆さん、ありがとう。



ハト夫!

ハト子が幸せに生きられるように天国から見守ってあげてね。

ありがとう。ラブラブ