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年末調整③~生命・地震保険料控除

こんばんは、FPの松山のぶひこです。

今回も前回に引き続き年末調整に関連して所得控除の一つ「生命・地震保険料控除」についてまとめておきたいと思います。

こちらは必要書類として各保険会社から毎年10月頃、契約者に対して「控除証明書」という主にハガキタイプの書類が送付されてきますので、ご存じの方も多いことでしょう。
また、前回の「扶養控除」に続いて来年以降の変更が決まっている所得控除の一つです。

まず、この23年分までの内容は次の通りです。
【生命保険料控除】
【対象①】一般の生命保険料
【対象②】個人年金保険料(払込期間及び受給期間が各10年以上等の一定の契約)
【控除額】年間支払保険料に応じて各々最高50,000円(年間支払保険料10万円以上)
 尚、住民税の計算においてはこれらの70%になります。

【地震保険料控除】
【対象①】一般的な地震保険契約
【控除額】年間支払保険料の合計額(下記対象②の控除額を合算した上、最高50,000円
【対象②】旧来の長期損害保険契約
(平成18年以前の契約で期間10年以上、満期返戻金の有るタイプ)
【控除額】年間支払保険料に応じて最高15,000円(年間支払保険料2万円以上)
 尚、住民税の計算においてはこれらの50%になります。


そして来年以降、【地震保険料控除】については変更なしですが、【生命保険料控除】については次の通りです。
【対象】従来の対象に加えて介護保険等契約の区分が追加されて計3区分となります。
【控除額】年間支払保険料に応じて各々最高40,000円(年間支払保険料10万円以上)


*要するに、この23年分までについては2区分各5万円で計10万円の控除限度額が24年以降については3区分各4万円で計12万円となるわけです。

*ただし、23年までの契約分については経過措置として従来同様の制度が残るようです。上記の旧来の長期損害保険料の取り扱い同様ですね。

あと、新設の介護保険等の契約には本来の民間保険会社の介護保険契約のほか、医療やガン保険等のいわゆる第三分野の保険契約が含まれることになりそうです。

このように来年24年以降の「生命保険料控除」については若干拡充された感じの変更になります。余分ですが、これは保険会社のセールストークの一つになることが予想されます。。。

ただ、先日、民主党の税制調査会が生命保険料控除の縮小・廃止を検討しているというニュースがありました。
生命保険料控除:控除を縮小・廃止で見直しへ・・・民主党税調

個人的には以前からこれらの保険料控除については既に役割を終えていると思っており、廃止してスッキリした税制に向かえば良いと考えていましたが、さて、業界団体の反発も考えられますし、今後どのように推移していくでしょうか、注目していきたいと思います。

それでは、また。


年末調整②~扶養控除の縮小

こんばんは、FPの松山のぶひこです。

さて、今回は前回の年末調整にも大きく関係する所得控除の一つ「扶養控除」の変更についてです。

既に今年の初めから適用されているのですが、今回の年末調整において実感される方も多くみえるかと思いますので、改めて確認しておきます。

今回の変更に関しては、少なくともこの10年以上ないほどの大幅な変更になっています。

まず、昨年までの概要は次の通りでした。
【対象】所得38万円以下の扶養親族
【所得控除額】一人につき38万円。対象者のうち16歳から22歳までの特定扶養親族の場合63万円、70歳以上の老人扶養親族の場合43万円など。


これらがこの23年分から次の通り縮小されています。
【対象】16歳以上の所得38万円以下の扶養親族
【所得控除額】一人につき38万円。対象者のうち19歳から22歳までの特定扶養親族の場合63万円、70歳以上の老人扶養親族の場合43万円など。


要するに中学生以下のお子さんについては対象外となり、高校生のお子さんについても控除額の上乗せ分(25万円)がなくなって増税となっているわけです。

そもそも、これらの税制改正は民主党政権による「子ども手当」や「高校授業料無償化」といった政策の実施に伴う財源確保のためのものですから。。。

では、この一年間でどの程度の影響があったのか試算してみましょう。
仮に小学生のお子さんが二人の場合(我が家と同様のケースです(^_^;))
控除額が一人38万円(住民税33万円)ですから二人分76万円(住民税66万円)の控除がなくなります。その税額は
税率(10%) 76,000円
   (20%)152,000円
   (23%)174,800円
   (33%)250,800円
これに来年度課税される住民税(10%)66,000円を各々加味すると合計142,000円~316,800円の増税となりますね。

これに対して23年中の子ども手当の受給額は一人当たり月額13,000円ですから年間で312,000円になります。

結論としては所得税率が23%以下の方にとっては子ども手当の受給金額が増税額を上回ることになり、実質的な手取り金額は増えます。
ただ、子ども手当については来年2月受給分から金額が変更になりますので、上記のケースでは税率23%の方ではわずかながら増税額が上回ります。

とにかく、子ども手当にしろ税制にしろ、政策によってコロコロと変わりますので、今後も注視していかなければいけませんね。

いずれにしても、年末調整の後、会社から交付される源泉徴収票をよくご覧になってください。恐らく、お子さんのみえる方の場合「年税額」欄が21年分より大幅に増えていることが多いのではないでしょうか?

それでは、また。





年末調整①

こんばんは、FPの松山のぶひこです。

11月も下旬に入り、今日は今年一番の冷え込みになったようです。
街では徐々にクリスマスムードも高まりつつありますが、年末に向けていろいろとお忙しい方も多いのではないでしょうか?

そこで本日はこの時期恒例の年末調整について、まとめてみたいと思います。

まず、「年末調整」とは毎月の給料から天引きされている所得税を精算することです。

「平成23年分 年末調整がよくわかるページ」

会社は原則として給与所得の源泉徴収税額表に基づいて、毎月、各人の給与支給額に応じた所得税を天引きしていますが、これはあくまでも月々の仮の見込み税額です。

所得税というのは年間(1~12月)の個人所得に対して課税されるもので、その年間税額の計算については個々の諸事情によって変わってくる仕組みになっています。

そのため、12ヶ月間(賞与を含む)の仮の見込み額の合計と本来のその個人の給与所得に対する年間所得税額との差額を精算する必要があり、その作業が「年末調整」です。

次に、対象となる方は年末の時点において会社に在籍している方でパートやアルバイトも含まれます。ちなみに年の途中で退職された方や年収2000万円超の方などは除かれます。

おおまかな計算の流れは次の通りです。
①年間の給与及び賞与、天引きした税額の集計
②各種所得控除の計算
 ・給与所得控除(年間給与収入の約3割程度)
 ・配偶者及び扶養控除、配偶者特別控除(年収103万円以下等)
 ・障碍者控除、寡婦控除など
 ・生命保険料控除、損害保険料控除(証明書が必要)
③課税所得(①-②)
④年税額(③×税率)
⑤住宅ローン控除の計算
⑥差引税額(④-⑤)
⑦過不足精算(⑥-①で集計した税額)

要するに②の所得控除や⑤住宅ローン控除の計算ができれば、あとは自動的に算出することができます。そのため、これらの所得控除等の計算のための書類や資料の提出を会社から求められるわけです。

ちなみに年末調整事務を行う会社側(総務担当の方等)にしてみれば、スムーズに事務を行えるかどうかは、これらの資料回収にかかっています。

あと、税制については毎年改正があり、年末調整においても少なからず影響を受けます。特に今年の平成23年分において扶養控除が大幅に変更されており、来年においては生命保険料控除の変更も決まっています。

この辺りについては次回以降、触れていきたいと思います。

いずれにしろ、多くの給与所得者の方にとっては確定申告の代わりがこの年末調整になるのですから、正しく認識して無駄な税金を納めることのないようにしたいものですね。

それでは、また。