~日本人の金融観と、これからの「地道な資産づくり」について~

 

「投資ってギャンブルでしょ?」
「損するのが怖いからやらない」
「でもFXや仮想通貨で一発当てられたら…」

巷ではこんな声をよく耳にします。
不思議なことに、株式投資は「危険」と言われる一方で、FXや仮想通貨といった価格変動の大きい投機的な商品には意外と手を出している人も多くいます。 

これは一体なぜなのでしょうか?
日本人の投資観には、いくつかの歴史的・文化的な背景があります。

 

なぜ「投資=ギャンブル」と誤解されるのか?

バブル崩壊と株式相場の不振

1990年代に起きたバブル崩壊で多くの家庭が損失を経験。
「株は危ないもの」という印象が強く残りました。
その後も、2000年代初頭のITバブル崩壊。
2000年代後半のリーマンショックにおける株式の大暴落。
投資するたびに損をする。
たまには儲かる。
このようなことが「投資=ギャンブル」という考えにつながった一因であると思います。

 

義務教育に「お金の授業」がない

資本市場における「お金の流れ」の教えを受けていないことも大きな理由と言えます。
投資や複利の力、資本の働き方を知らないまま大人になるため、知っている人と知らない人の差、つまり金融リテラシーの差が大きいのです。

「働いて稼ぐ」が善、「増やす」はズルい?

資産を運用することに対する無意識の罪悪感が根強い文化も影響しています。
ひと昔前は、汗水流して働いて得られるお金が「善」で、利殖で得たお金は「悪」ということを家庭でも教えていたとも聞きます。
これらは、相場に手を出して大損をしたり、破産状態になった人の話を聞いていたことによるものと思います。

SNSからの情報 「億り人」への憧れ

一方で、SNSやネットの情報から「すぐに儲かる」「億り人」のような夢を抱き、短期で一発逆転を狙う投資(投機)には意外と手が出やすいのです。
結果として短期間で大きな損失を被る人も多くいるのは事実です。

 

地道な投資は、地味だけど強い

実際には、長期・分散・積立をベースにした投資こそが、もっとも再現性が高く、リスクが小さい方法です。

たとえば、毎月3万円を年利5%で20年間積立運用するとどうなるでしょう?

投資元本は20年間で720万円となりますが、複利運用後の資産は約1,230万円となります。
この場合、約510万円の運用益(税引き前)を得られることになります。
実際にはこのような機械的な運用ができることはありませんが、証券市場の恩恵を受けることにより、このような資産運用は可能です。

これは「当たれば大きいが外せばゼロ」の投機とは全く違う、「再現可能な未来の選択肢」です。

短期で儲けるのではなく、時間を味方につけることが、投資の本質です。

 

投資=ギャンブルではない。その違いとは?

投資とギャンブルとの違いをまとめてみました。

 

資産を育てるには、ギャンブルのような投資ではなく、人生を支える投資が必要になります。

 

「学んで備える」時代へ

人生100年時代、多くの人にとって年金だけでは将来が不安なのは明白です。
だからこそ、資産運用は選ばれた人だけのものではなく、誰もが学び・実践できる「生活の知恵・技術」としての投資が必要です。

・少額から始められるNISA
・iDeCoで老後資金確保を狙いながら節税する
・世界中の資産を対象にした分散投資

これらをコツコツと実践していくという、シンプルな一歩が、将来の安心へとつながります。

 

まとめ|未来を変えるのは「地道な投資」

「投資は怖い」と思う方にこそ、
リスクを分散しながら着実に育てる”という考え方に出会ってほしいのです。

一発逆転ではなく、積み上げていく未来こそ、本当の「勝ち組投資」。

これからは、「お金のリテラシー」が人生の質を左右する時代。
まずは少額でも始めて、学びながら育てていく習慣をつけていきましょう。

 

毎月積み立てていくお金をどう捻出するか?
これらは、ライフプランや家計を見直す必要がありますが、FP(ファイナンシャルプランナー)などの専門家に相談することが近道となります。

 

FPドットコムでは、知識・経験豊富なFPをご紹介しています。
ライフプラン・家計の見直しから資産形成に関してもお気軽にご相談ください。

 

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