【日本の野鳥#24-37-13】シマアオジ(Yellow-breasted Bunting) | 鳥好きFPのつれづれ日記2

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自然ものの写真をご紹介していきます。
野鳥が中心ですが、風景や草花、動物、きのこたちも登場します

記事の前半は「よもやま話」
記事の後半に「自然ものの写真」をご紹介です。

スズメ目ホオジロ科ホオジロ属

学名 Emberiza aureola

和名 シマアオジ

英名 Yellow-breasted Bunting

 

【分布】

ユーラシア大陸北部(フィンランド~アムール川流域、カムチャッカ半島まで)、樺太にて繁殖。

冬期は東南アジア、インド、中国南部に渡り越冬。

日本では北海道の北部の一部地域にて夏鳥として亜種シマアオジが飛来。

渡りの季節には、舳倉島、対馬、九州西部の島嶼で観察される。

 

2亜種に分類

◆Emberiza aureola aureola 基亜種

ヨーロッパ東部~シベリア、モンゴル中部にかけて繁殖。
 

◆Emberiza aureola ornata 亜種シマアオジ

アムール川流域~満州、朝鮮半島北部、カムチャッカ半島、千島列島、北海道にかけて繁殖。
 

【生態】

繁殖期は水辺の草原や高層湿原、牧草地などで生息。

非繁殖期はアシ原、農耕地、水田などに生息。

食性は雑食。植物の種子を採食する。繁殖期には昆虫類やクモなどを捕食。

緩やかに「フィーロー フィーロー フィー リー リー」とさえずる。

 

【個体数の減少・保護】

日本野鳥の会によると「日本野鳥の会とサロベツ・エコ・ネットワークの協働および環境省によって、2017年から繁殖状況の調査をサロベツ原野で行なっています。その結果、2017年は31つがい、2018年には25つがい、2019年には14つがいと、繁殖つがい数が2年で半減していることを把握しました。」

生息数の激減が止まらないという現状でることから、日本国内での絶滅が危惧されている。

シマアオジの減少は日本だけではなく、「1990年代になって、北海道のシマアオジの減少が指摘されはじめ、いくつかの調査研究が行なわれた結果、ヨーロッパでは80%以上も個体数が減少しており、一部の国(フィンランド)では消滅していることも明らかになりました。」と報告があるようです。

参照→日本野鳥の会 : シマアオジの調査・保護活動 (wbsj.org)

 

【サイズ・形態】

全長15.5㎝ 翼開長_㎝。

オス繁殖羽は顔から喉は黒褐色。

頭~背は赤褐色。

翼上面に白斑。

胸と腹部は黄色で、胸には赤褐色の横帯が入る。

脇腹には赤褐色の縦斑が入る。

メスは眉斑、後頚部、喉から胸、腹部が淡黄色。

背は淡褐色で褐色の縦斑が入る、腰は赤褐色。

クチバシはやや黒みがかった肉色。

脚は灰肉色。

 

【その他】

 

 

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<ここから鳥の写真>

『シマアオジ(Yellow-breasted Bunting)』

越冬や渡りの中継地の中国南部で食用とされていたことが減少の要因ともいわれています。

一部の地域で行われていた食習慣だったところに、経済成長と「空飛ぶ朝鮮人参」という触れこみによって、大量に消費され=大量捕獲され、大きく数を減らしてしまった要因になったと考えられています。

現在は、捕獲は法で禁止されているのですが、密猟が絶えないために

こんなポスターも啓発活動の一環で作成されているようです。

 

私が学生時代、北海道に行ってきた仲間はこのシマアオジを見て帰ってきました。

実際にたった数十年で10数つがいまで減少するとは・・・思いもよらない減り方に驚きと不安が入り乱れます。

 

そんなシマアオジを北海道で見たいと、2度ほど挑戦するものの、天気や季節的に恵まれず、いまだに出会えていないんですよね。

それでも、渡りの個体には、春や秋の舳倉島で出会えています。

今となると、その出会いも、貴重な出会いと言えますね。

オス

メス

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本日はお立ち寄りいただきましてありがとうございます。

今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。