【日本の野鳥#08-01】コアホウドリ(Laysan albatross) | 鳥好きFPのつれづれ日記2

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自然ものの写真をご紹介していきます。
野鳥が中心ですが、風景や草花、動物、きのこたちも登場します

記事の前半は「よもやま話」
記事の後半に「自然ものの写真」をご紹介です。

ミズナギドリ目アホウドリ科アホウドリ属

学名 Diomedea immutabilis

和名 コアホウドリ

英名 Laysan Albatross

 

【分布】

ハワイ諸島、クラリオン島、ミッドウェー島で繁殖(冬季)。

日本では、小笠原諸島の聟島、聟島の属島の聟島鳥島、嫁島で繁殖確認。

 

夏季は、ベーリング海、アリューシャン列島、アラスカ湾に生息。

若い個体(5歳以下)は冬にも繁殖地には戻らない。

 

【生態】

繁殖期以外は海洋生活。

食性は動物食で、魚類、甲殻類、軟体動物を捕食。

孤島にて集団で繁殖。11-12月ごろに繁殖する島に渡来して12月に1つ産卵。夏前頃に巣立ち。

非常に長寿な鳥(2021年のミッドウェーにて、70歳のメス個体が産卵した記録がある)

 

【サイズ・形態】

全長79-81cm、翼開長195-203cm。

アホウドリよりも小型。

雌雄同色。頭部から体の下面にかけては白、体上面は黒褐色。目先から後方は黒。腰から上尾筒は白。

翼上面・尾羽先端部は黒褐色。翼下面は白いが、外縁は黒褐色で太く囲まれ一部に斑が入る。

クチバシは基部から先端まで白みがかったピンク色、先端は青灰色。脚は白みがかったピンク色。

 

飛翔時、頭と上尾筒が白く、翼と腰、尾の先端が黒褐色で白黒のトーンで目立つ。

ミズナギドリ類は海面すれすれを飛ぶが、コアホウドリは比較的高く飛ぶ。

ダイナミックソアリングと呼ばれる。

 

【その他】

日本では八丈島航路、大洗苫小牧航路などで観察することが出来る。

 

漁業の混獲、プラスチック片の雛への給餌、繁殖島の移入種、開発で減少。

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<ここから鳥の写真>

『コアホウドリ(Laysan albatross)』

初めて見たアホウドリ類が同種でした。

真面目てみた時は、海面すれすれからグライダーのようにソアリングする姿に

見惚れたことを思い出します。

 

この鳥を語るには彼女のことを記事にしないわけにはいきません。

その彼女とは、上述した70歳で産卵したメス個体(名前はWisdom「知恵」)のことです。

ナショナルジオグラフィックの記事から抜粋します。

 

『70歳のレイサンアホウドリの「ウィズダム」が2020年11月下旬にまた卵を産み、2月1日にふわふわのひなが孵った。

 

・・・中略

 

1930年代後半以来、26万羽以上のアホウドリを識別している長期的な研究プロジェクトの一環として、1956年に足環を取り付けられたこと。

 

・・・中略

 

彼女に足環をつけた魚類野生生物局の生物学者、チャンドラー・ロビンス氏は、2017年に98歳で亡くなっている。

 

・・・中略

 

ウィズダムは実際には70歳を超えている可能性が高い。彼女の年齢は1956年に、レイサンアホウドリが性的成熟に達する最も早い年齢である5歳、と控えめに推定された。

 

・・・中略

 

真夏になるとひなは海に飛び立ち、3年から5年は陸地に戻らない。その後、さらに数年の間、海と陸地を行ったり来たりしながら、伴侶を求めて精巧な求愛の踊りを披露し、つがいが成立すれば長く絆を築いていく。

 ウィズダムは何羽もの伴侶に先立たれてきた。プリスナー氏が言うには、40個もの卵を産んできたベテランママらしく、彼女の性格はかなり落ち着いたものだと言う。

 

・・・中略

 

「彼女は人間に匹敵する寿命を持つ鳥です」とフリント氏は言う。「彼女の最大の貢献は、人々の興味を刺激していることだと思います。彼女はまた、より多くの人々を科学の世界に引き込んでいます」

 

 

かなり長い記事の印象的な文を切り取りました。

是非、このリンクで全文読んでみてください。→ナショナルジオグラフィック:ウィズダムの記事

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こうした魅力あふれる海の鳥が

日本の近海からでも見ることが出来るんですよね。

海洋汚染というキーワードをこうして海鳥をきっかけに皆さんにも興味を持っていただければ幸いです。

 

さて、写真もどうぞご覧ください。

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本日はお立ち寄りいただきましてありがとうございます。

今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。