単為生殖(♀だけでの繁殖) | 鳥好きFPのつれづれ日記2

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自然ものの写真をご紹介していきます。
野鳥が中心ですが、風景や草花、動物、きのこたちも登場します

記事の前半は「よもやま話」
記事の後半に「自然ものの写真」をご紹介です。

今回は ちょっと風変わりな繁殖の話!!

ノコギリエイの1種で、絶滅が危惧されているスモールトゥース・ソーフィッシュには、雌が雄と交わることなく子どもを産む「処女懐胎」のような能力があることがわかった。学術誌『Current Biology』に発表された研究によると、処女懐胎、つまり単為生殖によって、これまでに7匹の子供が生まれているという。
単為生殖は、サメやヘビ、鳥などにも見られるが、野生のエイの仲間で確認されたのは今回が初めて。米ストーニーブルック大学の遺伝学者で、今回の論文の筆頭著者であるアンドリュー・フィールズ氏は、交尾相手が見つからない環境で子どもを作らなければならない場合、単為生殖は非常に有効な手段だと語る。

 成長すると全長6メートルにもなるスモールトゥース・ソーフィッシュは、米国では絶滅危惧種に指定されている。具体的な生息数は判明していないが、ヨーロッパ人が北米に入植したころにいた数の5%程度まで減っていると推測される。
単為生殖においては、雌が自分の卵子を自分で受精させるかのようにして子どもを産む。具体的には卵細胞から分裂した構造体(極体)が、ふたたび卵子と融合するわけだが、これは精子が受精の際に卵子と融合する過程とよく似ている。単為生殖によってできた子どもは厳密には母親のクローンではないものの、遺伝子はすべて母親から受け取ったものだ。

 今回、フィールズ氏がスモールトゥース・ソーフィッシュの単為生殖を発見したのは偶然のできごとだった。米フロリダ州の南西部で2004年から2013年の間にタグ付けされた190匹の個体データを調べていた際、フィールズ氏はおかしなことに気が付いた。7匹の個体の遺伝子が、彼らが1匹の親から生まれたことを示していたのだ。

 最初こそ驚いたものの、彼はじきにスモールトゥース・ソーフィッシュのような希少種であれば、単為生殖が起こってもおかしくないと納得したという。

 フロリダ自然史博物館が進めているサメ研究プログラムの責任者ジョージ・バージェス氏は、集団がまったく同じ遺伝子を持つことは、数の少ない種にとって致命的だと語る。遺伝子の多様性が低いと、有害な変異や環境の変化に対して脆弱になるからだ。
単為生殖は野生生物にとってよくある現象なのだろうか。それとも絶滅が危ぶまれるほど数が少なく、個体同士がめったに出会わないからこそ起こる特殊なケースなのか、あるいはノコギリエイだから起こった、この種に独特の現象なのだろうか。

 バージェス氏は、ノコギリエイの単為生殖はとくに驚くようなことではないと断りつつ、まだ生態がよくわかっていない種について新たな発見があったのは喜ばしいことだと述べている。

 現在フィールズ氏のチームは、新たに収集したノコギリエイの遺伝子サンプルから単為生殖の証拠を探しつつ、7匹の子どもたちがまだ生息しているかどうかを突き止めようとしている。

「あの子どもたちがさらに子どもをつくれるかどうかを知りたいのです」とフィールズ氏は言う。ノコギリエイが性的に成熟するには約7年かかる。あの子どもたちが生まれたのは2011年だから、フィールズの疑問を解明するには、あと数年は待たなければならないだろう。

文=Jane Lee/訳=北村京子


♀だけで生殖を成立させる。。。
魚類ではシュモクザメ、爬虫類でもコモドオオトカゲ、アミメニシキヘビなどでも報告があります。
なんと鳥類でも!!シチメンチョウがそれを行うという報告も!!

今回のノコギリエイの例も発見されて、これからこうした単為生殖の発見が続くかもしれません。

きっと、進化の過程で、この能力を普段は隠しつつも捨てきれていない生物は多いのかもしれません。
それは生物の「したたかさ」なのでしょう。

あ、ここからは私見というか、勝手な私の想像なので鵜呑みにしないでくださいね!!

たとえば、大氷河期とか、天変、異常乾季など
生息に適さない環境になって、多くの仲間が命耐えた中で、生き残った個体(♀)が、♂に出会うまで子孫を残せないということは、絶滅に近ずくということになるので、単為生殖という手段を用いて、遺伝的脆弱というリスクを顧みず、個体数を増やすという選択を行った。
そんな進化の歴史の断片では、大変重要な手段であったのかもしれません。

ちなみに、鳥ブログなので、鳥類ではシチメンチョウで確認されていますが
比較的、飛べずに、狭い地域で活動する種と言えます。
そんな際に大きな山火事などで、個体数が減った際、きっと単為生殖をおこなうことで個体数の維持・遺伝的にもメリットがあるので、単為生殖をおこなってきたのかもしれませんしね。。。
飛べる鳥(飛翔能力が高い鳥)で、単為生殖の確認はまだということからすると、そうした仮説も成り立つのかな?

エイやサメの類で発見が多いというのも、数億年前から生存しているサメ・エイ類ということを考えると、環境の変化に対する適応する能力といっていいのかと思います。

哺乳類では難しいでしょうね~
性決定遺伝子がオスヘテロのXY型だから。。。難しいのかもね~

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<ここから野鳥の写真>

今回は『トラツグミ』

雪の長野市の市街地の中の公園。。。


トラツグミも来ていました。


この日、ここ、素敵な鳥が多い日でしたよ~

正月の三が日の出会いとしては上々^^


トラツグミ。。。実は、この程度の写真を撮るにも

数時間、池のあっちこっちを振り回されてしまいまして。。。追い回したわけじゃないですよ~


勝手にあっちこっち飛び回るんですよ~


やっと撮影。。。なんです。









スズメ目ヒタキ科

学名 Zoothera dauma

和名 トラツグミ

英名 Scaly Thrush


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本日はお立ち寄りいただきましてありがとうございます。

今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。