移入種問題 | 鳥好きFPのつれづれ日記2

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自然ものの写真をご紹介していきます。
野鳥が中心ですが、風景や草花、動物、きのこたちも登場します

記事の前半は「よもやま話」
記事の後半に「自然ものの写真」をご紹介です。

今回は 移入種の問題について

今回は、固有種、固有亜種の宝庫の三宅島訪問の際の鳥たちを紹介しているので

その移入種の問題を、この三宅島での問題として起きている実態をいくつかご紹介したいともいます。


まずは、移入種のイタチとウグイスの巣の高さの関係

その研究が発表されています。

そのサイトが。。。↓

http://www.kahaku.go.jp/procedure/press/pdf/142249.pdf#search='%E4%B8%89%E5%AE%85%E5%B3%B6+%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%81'

です。


毎日新聞の記事はこうまとめています。

2013年06月01日 14時00分(最終更新 06月01日 14時21分)

1980年代、東京都三宅島にネズミを駆除するために持ち込まれたイタチが繁殖、ウグイスが危機にさらされていることが国立科学博物館(東京都台東区)の調査で分かった。イタチから卵やひなを守るため、ウグイスが高い位置に営巣。今度は空からカラスに襲われる被害が出ている。研究者は「生態系のバランスが崩れる恐れがある。イタチの駆除策の検討が必要ではないか」と話している。

 調査をしたのは同館動物研究部の浜尾章二研究主幹と慶応大の樋口広芳特任教授の研究グループ。三宅島では80年代にネズミ駆除の対策として一部の住民がイタチを放った。現在生息数は不明だが、「多い地域では日常的に目にする」(浜尾研究主幹)ほど繁殖している。

 イタチが移入される前は、ウグイスがささやぶに作る巣の高さは平均0.61メートルだったが、現在は平均1.79メートルで約3倍。イタチが巣を襲うことから高い位置に営巣するようになったとみられる。三宅島はウグイスの生息密度が高い地域だが、巣が高い所にあると別の鳥類の目につきやすい。このためカラスに捕食される被害が出ている。

 浜尾研究主幹は「ウグイスが次世代を残しにくくなるだけでなく、影響は生態系全体に及ぶ。三宅島だけでなくイタチが人為的に持ち込まれた他の島でも同様の問題が懸念される」と対策の必要性を指摘する。

 人間が持ち込んだ生物によって生態系が脅かされたケースは少なくない。その一つが鹿児島県・奄美大島のマングース。79年ごろ、住民がハブ駆除のため外来種のマングース30匹を放ったところ、国の特別天然記念物のアマミノクロウサギやアマミトゲネズミ、アマミイシカワガエルなどの希少生物が食べられる被害が続出した。

 環境省は05年度からワナでの捕獲など本格的な駆除に乗り出し、ピーク時1万頭いたとみられるマングースは現在は300頭にまで激減。アマミノクロウサギなどの希少生物の生息数も回復傾向にあるという。だが、マングースもイタチも繁殖力が高く、同省奄美野生生物保護センターの担当者は「いったん繁殖した場合、駆除するのは時間がかかる」と話している。【三木陽介】


まあ、いったん移入された生物の駆除が

非常に難しいことは容易に察しが付くのですが。。。


当時の考え方としては、殺虫剤や殺鼠剤よりも、天敵駆除という「非化学薬品」という大義優先で導入されたのかもしれませんね。


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<ここから野鳥の写真>

三宅島の鳥見旅No7

今回も『アカコッコ(Izu Thrush)』


そうそう、日本固有種11種の1つはこの子ですね^^


英名が「Izu Thrush」=「伊豆ツグミ」です。

まさに、離島の三宅島・八丈島ほか伊豆諸島およびトカラ列島にだけ分布している貴重な固有種です。


火山の噴火など、厳しい自然環境の中生き延びて来た種ですが

人為的に放たれたイタチの影響で、多くの個体が犠牲になって

昔と比べると、だいぶ少なくなったと聞きます。


こうして、いつまでも、見ることが出来るように。。。祈るばかりです。

絶滅種になっては、悲しすぎます。


そうした種の保存のためのデータ収集のためなのか?

足環のバンディングされた個体が多くて、

足環なしの個体は昨日の記事のアカコッコだけでした。


こうした負荷をかける個体から得られたデータが

種の保存に役に立つことも合わせて祈るばかりです。












スズメ目ヒタキ科

学名 Turdus celaenops

和名 アカコッコ

英名 Izu Thrush (Izu Islands Thrush)



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本日はお立ち寄りいただきましてありがとうございます。

今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。