起業家 | FP754のオススメ本書評ブログ

FP754のオススメ本書評ブログ

新タイトルで心機一転、2008年以来5年半ぶりに復活させることにしたFP754初のブログです。
FP754が実際読んでみて自信を持ってオススメしたいと思えた本のみ取り上げる書評ブログです。

皆さん、おはようございます 
P754です。

以前に読んだ本です。


【オススメ本】


起業家/藤田晋(幻冬舎)


(ひとこと解説


当アメブロを運営するサイバーエージェント藤田晋社長の自叙伝は3部作あり2作目にあたる前回の渋谷ではたらく社長の告白」は、主に大学在学中に勉強そっちのけで営業アルバイトに精を出して働き始め、新卒で入社したインテリジェンスを1年で辞めてサイバーエージェントを立ち上げ、たった2年でネットバブル時のさなか、マザーズに当時史上最年少上場を果たすも、その後のネットバブル崩壊による株価低迷、買収危機などの苦難の日々を過ごし、そして、ようやくそこから抜け出すまでの日々の葛藤について書かれた本でした。


今回の3作目は、その後から現在までの企業経営について、とりわけ、それまで主力だった広告代理事業からアメブロを基盤とするメディア事業に経営の軸を移すという事業転換と生みの苦しみの日々の葛藤に主眼を置いて書かれた本です。


その他にも、最近、仮釈放された元ライブドア社長の堀江さんが、野球球団買収から有名になってライブドア事件で逮捕されるまで、ライバル経営者として、どのように思っていたのかということにも触れられています。


私も2005年からアメブロを使い始めて、2006年から始めたCFP試験対策ブログは、もう7年近くほぼ毎日更新していますが、やはりユーザー目線からすると、色々不便な面も目立つアメブロでしたが、徐々にそういった不具合は改善されてきたように思います。

それは、藤田社長自らが、長年先行投資として赤字を垂れ流し続けたアメーバ事業を今後の事業の軸にすると定め、それまで結果を出せずに苦しんでいた責任者たちを更迭してまで、自らがトップに立って陣頭指揮を取ってきた結果なのだということが、この本からわかりました。


丁度、藤田社長が陣頭指揮を取り出した頃と、私がアメブロを利用してきた時期が重なりますが、このように苦悩しながらアメーバ事業を発展させてきたとは思いも寄りませんでした。


前作同様、やはり経営者たるもの、責任とプレッシャーに押し潰されそうになりながら、葛藤の日々を送っているのだなということを、改めて感じさせられましたが、一方で、経営者というものが、どのようにして成長していくのかということを、細かい部分で身近に感じさせてくれる本です。


アメブロユーザーであれば、アメブロを運営する会社の社長が、どのような考えでアメーバ事業を運営しているのか知るには良い機会だと思います。


特に、アメーバ事業を会社のコア事業とすべく藤田社長が先頭に立って奮闘し、ついにアメーバ事業を黒字化し、サイバーエージェントを思い描いていたメディア事業の会社にするという長年の目標を達成するまでの軌跡を綴った、おそらく藤田社長が最も伝えたかった内容であると思える第6章、第7章が必読です。

最後に、正直言ってしまうと、最初に読んだ感想としては、前回の「
渋谷ではたらく社長の告白」の方がインパクトがあり、実際アマゾンのカスタマーレビューの評価を見ても、こちらを評価する声の方が多く、私自身もそう思いましたので、あえてオススメ度は商品画像2つ評価としました。


しかしながら、この本は何度も読み返すことで、徐々に味が出てくる本だと思います。



【最後にひとこと】

実は、2005年8月に、
当ブログで前回の「渋谷ではたらく社長の告白」の書評記事を書いた時、最後のコメントで、「次は40歳くらいになったらまた続編がでてくるのだろうか楽しみ」と自分で書いていました。

そして、それから約8年後の2013年4月に、この本が発売されることを知ってから、ずっと読むのを楽しみにしていて、その後発売されるとすぐに購入して一気に読んでしまいました。
それにしても、藤田社長は自分の想いをきちんと文字にしてわかりやすく伝えるのが本当に上手いですね。
だから、読み手もサクサク読めてしまうのだと思います。
これも経営同様、努力と才能でしょうか。
次回作では、現在、取り組まれているスマホサービスについての新たな告白が聞けるのではないかと思います。
数年後の新作も楽しみです。