もう、十数年まえに読んだ読売新聞の記事のこと。
1人の看護婦(=当時)は定年退職に当たり、遺言を作成した。
遺言には以下のことを書いた。


「私が死んだら、遺骨は夫が散った南太平洋の空に撒いて欲しい」


夫が散った南太平洋とは、旅行もしく出張中の事故死などではなく
太平洋戦争中にパイロットとして戦い、そして戦死した場所だという。


遺書を書いた看護婦は。
夫との新婚生活は1か月にも満たず、夫は出征し、そして帰らぬ人になった。

以来、看護婦は未亡人として独身を貫き…遺言を作成した。


私は…折りに触れて思い出し、そして時に涙する。