バランスファンドは2種類ある
新NISAの銘柄選択するときに
必ずと言っていいほど
バランスファンドが出てきます
何を買えばいいかわからないとか
分散を考えるときにどう分けたらいいかわからない
となった時
一つの中で株・債券・不動産とミックスされていると
手っ取り早いし
金額的に考えても別々に買うよりも少額でできる
というメリットがあるので人気です
バランスファンドは最近できたものではなく
20年以上前から商品化されています
が、ここまで運用については試行錯誤、紆余曲折を繰り返して
きているので、保有経験のある方は
成績が良くないというイメージを持たれている方も多いですね
成績が良くなかった頃のバランスファンドは
株・債券・リート(不動産)の割合を等分していて
しかもこれが固定されていたものがほとんどでした
その後リーマンショックなどの荒波も受け
今は株より債券なのにとか
逆に今は株なのに債券が足を引っ張ってる
だから価額が戻らない
というジレンマを抱えました
これを是正すべく登場したのが
持ち分割合を等分固定するのではなく
機動的に割合を変化させるバランスファンドです
市場の状況にあわせて各持ち分割合を自由に変化させるので
株が6割になったりするわけです
固定と変動型とどちらがいい?
固定型でなかなか価額が戻らないバランスファンドの保有経験が
ある人や、そういう場面を見てきた私たちは
機動変化型だといいな。
と思ってきました
が。
意外なことに
最近データがそろってきて
固定型と変動型とで成績を比較してみると
固定型の方がリターンが良い
と結果が出ています
これ、ちょっとショックでした
機動的に組み替えられる方が落ちても上りが早いと思っていた
もちろん保有期間などいろいろな条件に左右される話
でもあるのですが
ということを前提にすると
今後のNISA活用の際にバランスファンドを選ぶなら
割合固定型が固いということになる?
そもそもバランスファンドでいいのかどうか心配になってくる
大きく負けないために
バランスファンドにする理由の一つに
リーマンショックやコロナショックのような
大きくマーケットが落ち込むときに
大きく負けないようにするため
というのがあります
例えば
10万円の投資をしていて50%下落すると5万ですね
ではここから50%上がったら?
10万?
いいえ50万×150%ですから7万5千円です
10万円に戻るためには5万の時には200%上がった時に
やっと始めにもどることになります
2倍になるって大変なことですよね
実際、長く投資信託を扱ってきて
一度大きく下落したファンドが、その後2倍になるのは
なかなか期間が必要で
待てない人が圧倒的に多かったです
20%くらいまでなら
幾分、心穏やかに待てそうな気もするけど
だから大きく負けないようにすることが大切なんですね
皆さん何となくでも、これが分かっているから
分散を重視してバランスを選択しようとしているのでしょう
せっかくバランスファンドを選択するなら
割合が変わるのか固定されるのか
どちらがいいかは別として
自分が保有するファンドの仕組みは
知っておいた方がいいと思いませんか
どこに書いてある?
目論見書の中身に必ず書いてあります
ただ、固定型・変化型という言葉はないかも
その時には≪機動的に割合を変える≫や≪途中で変わる可能性がある≫という文言があれば
保有割合が変わるということ
具体的な〇〇%ずつと書いてある場合は固定が多い
目論見書以外でも
既存(販売がすでに始まっている)ファンドであれば
報告書(1ページ目に折れ線グラフが載っているもの)の
前半ページに書いてある場合が多いです
ただこれまで固定型のパフォーマンスが良かったからと言って
これからもそうだとは言い切れません
理由はいくつかありますが
1つ目は 過去の失敗を学習して上手に切り替えをしてきていること
2つ目は この切り替えの判断を以前はファンドマネージャーが
行ってきましたが、最近はAIが行っているファンドが
増えてきたので今後はどうなるか分からない
主にこの二つにその時のマーケット状況が加わるでしょう
いずれにしても
バランスファンドにかかわらず
これまでの常識とされていたものが
これからも常識となるかどうかは分からない
ということを
片隅におきつつ進めていただけたらと思います