「BOX 袴田事件 命とは」を妻と鑑賞した。
久々に見るドキュメンタリー映画で、見終わった後で
「人を裁くことの困難」をガツンと叩き込まれました。
袴田事件が清水市で起きたこともあって、学生の頃から耳にしていた記憶はありましたが、詳細はほとんど知っていなかったのが実情です。
映画から知った熊本裁判官(当該事件の主任裁判官で、被告に「死刑」の判決文を書かされたことを生涯悔やまれている。)の裁判官としての独立性を貫こうとした態度に強く共感しました。裁判官同士の話し合いの内容を暴露したことが「守秘義務に反する」として熊本裁判官の行動を非難することも可能ですが、絶大な公権力の恥部を暴きだすための「緊急避難的行為」として許容されるべきことと私は考えます。
強制の疑いが強い自白を根拠に犯人だと決め付ける検察側の
あたかも獲物を逃がさない「獰猛な野獣」の言動に腹ただしさを禁じ得ませんでした。
公権力を背景に小さな存在を容赦なく攻め立てる警察、検事には自分の経験からも憎悪をぬぐいきれません。
現在、70歳を超えておられる袴田被告は冤罪を叫び、再審請求が続けられています。法律を学習するものとして、
「人を裁くことの困難と命の尊さ」をしっかりと肝に銘じることができる骨太の映画でした。