べろん 8 (連載小説) | たびきつね

たびきつね

不思議な能力を持つきつねが‥∵

窓の外はすっかり秋の夜長モードに突入している。
最上階12階からの街の灯りは絵にも描けない美しさだ。

しかし、、昨夜の光景と何ら変わらない。
そう、、ここは高台に建つ住居。
昨夜は1戸建て、今日はマンション最上階。

彼女は同じ場所というが、
やはりこの違いが解けないとスッキリしない。

「私、もしや貴女の魔力にかかってるってこと?」
『わたくしがあなたに魔術を??』
「私、古田治朗といいます。ジローと呼び捨てでもいいです」
『56歳です、って言いたいのですね?』
「 !! ‥ えッ! トシ言いましたっけ?」
『さあぁ~・・』
『わたくしは 秋元ひとみ 』
「いいお名前ですね~、、なんだかこの秋の季節にピッタリ」
『ひとみ、って呼んでくださっていいわよ』
「ハイ! ありがとう。そう呼ばせていただきます」

なにか深みにどんどん引き寄せられていってるような感覚になった。
まぁ乗りかかった船。沈没するまでしがみついてやるか。
楽園の島に着くかも知れないし・・

「私が今日、来るか来ないか自分に賭を‥とおっしゃっていたけど
  来るってのは、お見通しだった?」
『・・ふふふ、かな~・・』
「じゃなんで{賭け}なの?」
『いつも自分の占術能力をテストしてるところはあるかも』
「あはは、、実験材だ~!」
『いいえ、そんなつもりはないわよ。自然に自分を試してしまってる‥』
「私にもできる?」
『・・・ 足踏み入れないほうが賢明かもよ(微笑)』

おぉ~、だいぶ化けの皮剥がれてきたぞ。
半端だんだん私も楽しんできていた。

「あと、私の何が読める?」
『将来を聞きたいのでしょ?』
「それもあったし、どこまで見られてるのか、と、
  間違っている点は絶対訂正したいから」
『ふふふ、、おいしくないよ、こんな話の肴で飲むお酒‥』
「うまいね、間の取り方も、肴も」

部屋には心地よい良いボサノヴァとジャズが良い音質で流れている。
私は男性であるがゆえ、フっと異性観も覚えてきた。
はたしてこの女性、私がアプローチすればどうするだろう?


 【続く‥このストーリーはフィクションであり現実ではない】