ナナメ俯瞰から見た僕 -646ページ目

ムハンマドくんのドアミラー その2


※前の記事の続きです。




ホテルに迎えに来たクルマは、
メーカーや車種は覚えていないが、こぎれいな白いセダンで、
ドアミラーが両方ともちゃんとついていた。

なぜわざわざそんなことを書くかというと、
エジプト滞在中、利用したタクシーを始め、街で見かけたクルマは、
お金持ちらしき人や、ツアーのリムジンみたいな一部のクルマを除いて、
ほとんどが日本の感覚からするとオンボロといっていいような状態で、
さらに、みんな判で押したように、
ことごとくドアミラーがついていなかったからだ。

もっとも、ずっと後になって、いろんな国に行ってから感じたことだが、
クルマのキレイさに関しては、日本が異常なのだ。
アジアやアフリカはもちろん、欧米だって、
よその国では、日本だったらとっくに廃車にされていてもおかしくないようなクルマが平気で走っている。

当時の僕も、知識としてはそれを知っていたので、
クルマが古くて汚いことはそんなに気にならなかったが、
ドアミラーがついていないのは、なぜなのかよくわからなかった。
そして、あまりクルマに詳しくもなかったので、

(クルマって、ボロくなるとミラーとか取れやすくなっちゃうのか?)

そんな風に考えた(笑)




さて、迎えに来たクルマのドライバー兼ガイドのムハンマドくんは、
人当たりのよいエジプト人だった。

「ムハンマドくん」なんて書いているけれど、
実は、彼の名前を覚えていない(笑)
名無しじゃ書きにくいので、とりあえずムハンマドくんにさせて。
ただ、エジプト人の5人に一人は、
ムハンマド、ないしはその変形版のアフマドという名前らしいから、
意外に間違っていない可能性も高いぞ(笑)

ちなみに、エジプト人の名前には、
一部の例外を除いて姓というものがなくって、
ファーストネームだけで呼ぶらしい。
で、同じ名前の人と区別できるように、
「ムハンマド・アリ・ハッサン」といった具合に、
その人の名前に、父親とじいさんの名前をつなげたのが正式な名前となる。

たとえば、うちのいとこだったら、
「良介幸作真一」さんなわけだ。
…って誰だよ! お前のいとこを例に出してどうすんだって話ですね。

ということで、徳川家三代目将軍なら、
「家光秀忠家康」さんとなるわけだ。

磯野家だったら、
「タラマスオナミヘイ」さん。え、もういい?





話を戻そう。

ホテルのエントランスのところで、僕が
「このクルマは珍しくちゃんとしているなぁ」なんて見ていると、
ムハンマドくんはそれを察したか、
「このクルマは手に入れたばかりなんだ」というようなことを話し出した。
どうやら、ご自慢のクルマだったようだ。

アスワンを出発しても、車中のムハンマドくんはごきげん。
田舎道を、土埃を上げながら、快調に飛ばしていく。
というか、飛ばしすぎ。
他のアジア、アフリカの国々でもそうだが、
エジプトも、みんな運転が荒い。

郊外の道は交通量が少ないので気にならないが、
最初の立ち寄り場所である、コムオンボの街の中に入ると、
多少は他のクルマとすれ違う機会も多くなって、かなり怖い。
みんな飛ばすくせに、前後も左右どちらについても、
車間距離を空けようという意識が少ないのだ。




ああ脱線したせいでまた長くなり過ぎちゃった(笑)
3回に分けます~。