お化けとミステリは人気者!
ちょっと時期ははずれましたけれど,お年玉のお話。
私はクリスマスやお正月には,子供さんたちに本をプレゼントしています。
本当はね,きちんとお年玉あげたいんですよ。そしてもちろん,ふだんあまり会っていない子供さんにはお年玉(お金)をあげています。
でおいっ子とか,友人のむすめさんなどよく知っている子供さんには本をあげてるんです。
(おいっ子がまだ本を読めない小さいときは,お金でした。それもお札よりピカピカの五百円こうかを喜ぶ,おじさん思いの良い子でしたよ)
「お金やゲームより本を」
というお母さん方の希望によるものです。
今では私のポジションは「本のおじさん」です。
おいっ子は『かいけつゾロリ』シリーズをあげれば問題ない。
友人のむすさんは…最初本をきらってたんですよ。国語もきらいで。
最初にプレゼントしたのが『あらしのよるに』でした。アニメにもなりましたからね。
これがはまった。いつの間にか図書室から借りてくるようになって。子供向けのミステリが多いですね。
「推理小説が好きなの?」
「そんなのきらい」
「どんなのが好き?」
「ミステリー」
いまや小学校低学年でも横文字を使う時代なんですな。
児童書は子供さんにとっては高価なものでしょう。私も小さいころはポプラ社の少年探偵団シリーズが大好きでしたけど,おこづかいでは買えませんでした。でも,ゲームなどにくらべたら安い。他の大人より安い投資で本人たちに喜ばれる。なんかズルした気分です。
今年の「お年玉」は次の2冊。
- 杉山 亮, 小松 良佳
- にゃんにゃん探偵団
- 杉山 亮, 小松 良佳
- にゃんにゃん探偵団おひるね―赤いとびらの家事件の巻
可愛い表紙に可愛いねこ。好きな人にはたまりませんね。
他人にプレゼントしたのに,内容を知っているのは,買う前に少し立ち読みしたから。そして,プレゼントした後にも,一人部屋で待っているときなどに本だなから出して読んだからです。もちろん事前にきちんと言ってありますよ。
まだ大人が読むと十数分で読めるボリュームなんですね。でも子供の成長って早いから,どんどんボリュームも増えてくるでしょうね。
探偵役ははなえさん。子供の本の店「トム・ソーヤ」の女主人です。
子供向け本屋とねこ,そして事件。あまりつながりがなさそうですが,実はこの本屋のおとなりさんが,同じ杉山亮(すぎやま・あきら)さんのミステリシリーズ『わんわん探偵団』の主人公のお店。「わんわん~」の主人公が留守だったため, 黒星警部がたずねてきたというのがはじまりです。
本が好きで,その中でもミステリが好きなはなえさんは「私に任せて」とばかりに事件を解決してゆくのです。
そして最初の事件の後,はなえさんに預けられたのがでぶっちょねこのカポネ。本屋さんと警部とねこはこうして出会い,以後協力しながら活やくしてゆくのです。
1冊に3つのお話が入っておりまして,それぞれが「事件編」と「解決編」に別れております。小松良佳さんえがく,さし絵にも手がかりがかくされていることもから,油断できません。
子供向けミステリですから,殺人事件はありませんが,油断をすると犯人(作者)との知恵くらべに負けてしまいますよ~!