VOIGTLANDER VSL-1シャッター修理 | foto-poohのブログ 写真と模型を愛する人へ

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趣味で集めたカメラや模型、模型エンジンについて個人の感想を書いています。

ローライ製のフォクトレンダーVSL-1は、ツアイスイコン製のSL706のリメークモデルで当初はドイツ製でしたが多くはシンガポールで作られていました。



バッテリーチェッカーを省いたりわずかな違いはありますが、ほとんど同じカメラと言えるものでした。すでに1972年頃には生産終了していたカメラを、ローライが機種を増やしたくてリバイバルさせたわけです。そのため、レンズ自体も互換性があり、M42ですが固定位置を決めるピンがあったり開放測光の穴があったりで、SL706を持っていた人にはありがたいリバイバルでした。そんなVSL-1ですが、最近手に入れた個体はシャッターが切れませんでした。よく確認するとシャッター幕は巻き上げた状態なのですが、レリーズしても自動絞りの機構は動くもののシャッター幕は作動しませんでした。そこでカメラ底板を外して中を観察しました。その結果、巻き上げた時に段差のあるレバーを保持するいたが固着していることがわかりました。





上の写真が保持している状態、下がレリーズ後の状態。保持する板が軽く作動しないと下の状態のままで巻き上げレバーを操作してもレリーズできません。



この板がバネで引っ張られて、段差のレバーを保持することでシャッターが走行する構す。そこで動きを軽くするためにベンジンをたらして、何度も動かした上でCRC556をわずかにつけて保持する板が軽く動くようにしました。その結果巻き上げた後、レリーズするとシャッター幕が走るようになりました。







底蓋が六角のネジなので、3.5ミリのスパナが必要です。我が家には幸いにもレンチやスパナなどのセットがあったために簡単に外すことができました。もしこれがないとカメラの底に傷をつけてしまう危険があります。