LILY NO.2 (1916) | foto-poohのブログ 写真と模型を愛する人へ

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趣味で集めたカメラや模型、模型エンジンについて個人の感想を書いています。

コニカは、小西六や六桜社など名前を変えながら今もコニカミノルタで頑張っている古いメーカーです。その六桜社が1916年に販売したのがこのリリー2号手札判です。



このカメラはアメリカ製のレンズを装着した廉価版の方で高い方はフォクトレンダーのレンズがついていたようです。レンズはWOLLENSAK 製のVOLTASで、焦点距離は5インチでレンズの組み合わせによって8.25インチ、11.5インチの焦点が選べます。カメラ自体はハンドカメラと言われるグループに属していて、カメラ本体とレンズやシャッターのついた鳥居を蛇腹で繋いでいて、前蓋を開いて鳥居を引き出して撮影ポジションにセットします。オリジナルはフォクトレンダーのALPIN CAMERAです。一般的な縦長ではなくて横型です。シャッターはエバーセット式のVICTOで、T.B.1/10-1/100です。



画面サイズは手札判でファインダーはニュートン式だけがカメラ上部についています。レンズが左右に移動できライズすることもできます。今から108年前の日本製カメラですが、ドイツ製と言われてもわからないくらいよくできています。ピント合わせのノブは通常のものとは逆の回転になっています。蛇腹はたくさん伸ばせるように13段になっています。これと言ったと特徴はありませんが、堅実な作りでピントグラスでフォーカスすればかなりしっかりした写真が撮れるカメラです。100年以上前に国産カメラですが、戦火を逃れてそれなりに今でも残っているのに驚きます。


ホルダーがついていたので、試写してみました。乾板ホルダーに自作シースを入れて上海フィルムで撮りました。

あいにくも曇天、薄暗いためにコントラストがつきませんでした。