旧ソ連製中判レンズに疑問 | foto-poohのブログ 写真と模型を愛する人へ

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旧ソ連製中判カメラといえばハッセルブラッドを模したZENITH80,SALYUT,KIEV88、ペンタコンシックスに似たKIEV6C,KIEV60などが思い浮かびます。それらにはマウントは違いますが共通の標準レンズが用意されていました。それがインダスター29 80/2.8、ベガ-12 90/2.8、ボルナ-3 80/2.8です。確かにハッセルブラッドにもエクター80/2.8とテッサー80/2.8があり、ペンタコンシックス(プラ口シックス)にもテッサー80/2.8、プリモター80/3.5、ビオメーター80/2.8がありました。ただハッセルブラッドはレンズの購入先を変えた結果で、どちらもテッサータイプにレンズでした。ペンタコンシックスはレンズ納入先はツアイスとメーヤーだった事、海外に輸出するのに商品価値を上げる必要からグレードアップした結果でした。では旧ソ連の中判レンズはどうしてこんなにレンズを変えたのでしょう?これがちょっと疑問に感じました。確かにハッセルブラッドに似たゼニス(ゼニット)は輸出もされていました。ただ他の国のメーカーと張り合ったり優位に立つ必要は特になかったと思われます。と言うのも安いことを魅力としていた商品で、高級機と競うような性格の商品ではなかったはずです。ちなみに先ほど書いた旧ソ連製の標準レンズは、それぞれレンズ構成が違っています。インダスターは4枚構成のテッサータイプ、ベガは5枚構成のクセノタータイプ、ボルナは6枚構成のダブルガウスタイプだったはずです。



こう見ると旧ソ連でもただ写れば良いというだけでなく、より良いレンズができたらそれに切り替えていくと言う前向きな方針だったと思われます。同じ旧共産圏の東ドイツでは国内向けの車、トラバントは大きな変化もなくずっと作られ続けていたことを考えると、旧ソ連の中判カメラもメインは輸出だったのだと考えられます。国内向けと思われるゾルキーやフェドずっとインダスター50;3.5や同じようなフェド50/3.5が基本セットで準備されていました。これで標準レンズの種類が多かった理由はなんとか納得できました。ただもう一つ気になっているにがベガ90/2.8のlことです。東ドイツのビオメーターは5枚構成、ブロニカのニッコールP75/2.8も5枚構成で高性能を発揮していました。であればベガのままでも良かったはずなのにボルナに切り替えています。ただ単に焦点距離が他社のものに比べて長いからでしょうか?性能が満足できなかったからでしょうか?製造コストが嵩むからでしょうか?それとも何か製造できない理由が起こったのでしょうか?以前紹介したように、ベガレンズは高性能で魅力のあるレンズでした。と言うことでボルナに切り替わった理由が気になります。