アグファの35ミリスプリングカメラです。
カラート36の方が先に発売されていたようでこちらは1956年ころ販売されていて、カラート36との違いは軍艦部を設計し直したことです。
角ばった感じから丸みを持った柔らかいイメージに変えています。それに伴い前板デザインも丸みを持ったものになっています。また距離計も上下像合致式から普通のレンジファインダーカメラと同じように二重像合致式に変わって馴染みやすくなりました。ただもっと大きな違いはカラート36のシャッターはシンクロコンパーが標準でしたが、こちらはプロンターSVSが標準装備となりスペック的に下がってしまいました。
レンズはゾラゴンやクセノンなどがありカラート36とかわりませんが、同じレンズでも値段は2/3くらいまで下がっています。ボディー本体はカラート36のままなので特に問題はありませんが、大口径レンズが標準装備されているので前蓋がないことがかえって心配になってしまいます。やはりコンパクトなのでちょっとポケットやカバンの隅に入れて持ち歩くときに、レンズキャップが必要です。同じフィルムメーカー製カメラでもアグファのカメラはレチナほど高騰しませんでしたし、今でも購入しやすい値段範囲に収まっていて集めても使っても楽しいカメラです。無理な使い方か何かをしてシャッターとシャッターボタンのリンクに問題があってシャッターがきれなかったりする個体が時々ありますが、それ以外は丈夫で使いやすいカメラです。写りもよくデザインも良いのでお買い得なカメラだと思います。