新宿ショーの初日、行ってきました。
天気は曇ったり晴れたりでしたが、気温が25℃まで上がらなかったので良かったと言えるのではないでしょうか。
ただ、残念なことに道中の富士山だけはダメでした。
晴れていれば上の写真右側の様に見えたはずですが、今回は行き帰りとも裾野まですっぽり雲の中でした。
会場到着は重役出勤(今の時代死語になっているのかな?)のため12時過ぎでしたが、山手線が架線事故の影響で減便運行となり乗客が少なくなっていたのはラッキーでした。
ニュースでは4割~6割の減便運行だという事でしたが、通常時の大阪環状線に比べ少ないという感じは全くなかったです。
会場の様子は13時頃の人出です。
以前のハイアット・リージェンシー東京スペースセブンイベント会場に比べ新宿住友ビル三角広場会場は広くなったこともあり、混み合った感じはありません。
では、肝心の化石業者さんはというと入り口から一番近いところにある伊ブースでは新規産地の出物ラッシュが終わり高価格滞の大物滞留組(特に獣脚類の爪)が目立つようになっていました。おまけに小物は北米物が主体なったようで以前のような欧州、中央アジア、アフリカ物の比率が激減していました。
次に訪れた仏ブースでは剣歯虎の牙が数本並んでいたことが特筆されますが、恐竜化石は目新しい物が出ていなかったように思います。とくに竜脚形類の薄い赤茶っぽい色の爪化石は安っぽく見え(実際の価格はめっちゃ高いので余計に)食指が動きません。どちらかと言えば伊ブースの黒っぽい獣脚類の爪の方がまだましなように感じられますが、相変わらずラベルがないのは困りものです。もしかすると何の化石か聞いてくる人物なら多少なりとも興味(=購入意欲)があると判断できそうだから振り分けの手段として無ラベルを採用しているのかも。
3番目は米国ブースですが、大型獣脚類歯はエナメルの状態が良くないT-REX中心で余り動きが無い様子です。また、小型のラプトル歯や鳥盤目歯は高品質で健在でしたが、こちらも余り動きが無い様子に見えました。さらにブース全体的に占める恐竜化石の比率がコロナ以前の3分の一から4分の1程度にまで落ち込んでいる様にも思えますが、ブースに詰めているI先生も「今年のツーソンは行かない方が良かった」とのコメントで「恐竜化石は殆ど出てこなかった」との嘆きは昨年と同じでした。一応、このブースで注目した標本をあげるとBaby T-REXとBaby Camarasaurusの歯冠、オルニトミモサウルス類と思われる小型の爪などです。
それ以外の海外ブースで目立ったのは台湾ブースにあったイクチオサウルスの上半身プレートです。骨格自体は素晴らしかったのですが、顎に並んでいた歯冠がラムフォリンクスかノトサウルス程度の細く小さいものだったので成体ではなく幼体だったのかもしれません。
海外ブース以外ではDストーンさんが大阪ショーに比べ倍近い国産化石を並べていました。ただ、ちょっと手に取り難い位置と箱入りではなくむき出し状態で並べられていたりしたので眺めるだけに終わりましたが、特別展示品も含め国産アンモは海外産に比べ化石化する間に地圧で押され、変形したり潰れたりしているのが残念ですね。
鉱物標本ではきら星のごとく高価格帯が並べられていたのは壮観でした。この光景は関西のミネショではまずお目にかかれないと思います。化石に限らずこの分野でも海外ブースの品揃えは凄いとしか言い様はありませんが、盗難案件が発生したらしいのはいただけませんね。
では、今回の入手品ですが、はっきり言って散財しました。
一期一会というのでしょうか、今後二度と出会うことがなく手に入れたことに安堵することになるか、今後しばらくは出品が続いて早まったことを後悔することになるのか、のどちらかになる標本だと思います。
なお、ラベルに表記されている「Super Rare 」と「Exceptionally Rare」の違いですが、AI先生によるとsuperは「その存在自体が驚くべきもの」という意味合いで超レア、Exceptionallyは「例外的に珍しいもの」という意味合いらしく通常とは異なる珍しさを現わす表現だそうです。