今日も天気が良かったので初日に続き大阪ショー2日目に出かけてきました。
最終日は平日の月曜日になるので3連続は無理ですが、せっかくの通し券なので昨日見送ったモロッコ化石や淡路島のアンモナイトなどを再検討に行ってきました。
初日のブログでは大阪ショーの出店事情について省略しましたが、少し詳しく説明すると今年の出店は268業者(国内256、海外12)で総ブース数は336(High Booth 28、Low Booth 35、Table Booth 273)扱い品目は業者の重複ありで数えると鉱物144(26%)、化石37(7%)、水石・銘石6(1%)、隕石31(6%)、貴石・宝石153(27%)、アクセサリー140(25%)、ビーズ46(8%)でした。
こうしてみると化石を扱う業者が多いように見えますが、大半は初心者相手の品揃えでコレクター相手と言えるのは片手程度といったところで、大半はモロッコ物で北米、欧州のものが少数並んでいるところは例年と変わりません。
なお、今回再訪の目的となった2ブースの内、モロッコ化石ブースはモササウルスと首長竜の化石が大量に展示されています。
憶えておられる方も多いと思いますが10年ほど前まで東京のミネショでMインポートさんなどが時々行っていたスピノ祭りみたいな感じでモササウルスの頭骨まるごとや歯冠付き顎の部分化石、モササウルスと首長竜の分離歯が多数並べられていました。
もう一つの国産化石ブースは来月の新宿ショー(第38回東京国際ミネラルフェア2025)を意識してか常連のニッポニテスやアイノセラスを押さえて淡路島のプラビドセラスやノストセラスなどという異常まき(実際は規則的に巻いていることが解明されているので異常巻きではない)アンモナイトがメインを張っていました。
では、2日目の入手品です。
不本意なことにラベルを貰い忘れてしまったザラファサウラ・オーシャニクスと思われる首長竜歯です。
この標本以外に幼体モササウルスの下顎、淡路島のノストセラスが検討対象だったのですが、一番珍しいだろうと思われるこの歯冠に決めました。
というのも、ザラファサウラの歯冠はモサ歯やスピノ歯、カルカロ歯にくらべ華奢なので歯尖から歯根底までが完全に保存されていることがありません。
通常の状態を手持ちのザラファ歯で説明すると、
普段見かける状態は上の画像左側の上部にあるような「歯冠と歯根の境目部分で折れた標本」或いは「歯根が付いているが歯根の半ばあたりで折れている標本」(イメージ的には上の画像右側の歯根部分真ん中あたりで折れている)が多いと思います。
私自身、過去に歯尖から歯根底まで残った標本(上の画像左側の真ん中及び上の画像右側)を一本だけ手に入れましたが、ポキポキに折れた破片をつなぎ合わせた物(サイズ的には今回の標本が歯尖から歯根底まで長さ95㎜、手持ち標本が歯尖から歯根底まで65㎜)です。
実際、ブースに並べられていた歯根の真ん中ぐらいまで残った分離歯に比べこの標本は4倍強(手持ちの歯根付きなら8倍弱)の値付けがされていました。
幼体モサ下顎やノストセラスとくらべて見ても巻き頂が完璧なノストセラス>この標本=巻き頂が削れたノストセラス>幼体モサ下顎と云う順です。
大量に流通するザラファサウラの歯冠としては強気な値付けだったので大阪らしくディカウント交渉を行ってみましたが、店主の最初の一言が「(この標本の)珍しさが判りますか?」でした。
「はい」と答えると二言目は「コレクターの方ですか?」で、三言目が「米国では$400」などなど交渉を行い最終的に無理のない範囲でディスカウントを行って貰えることになり入手を決断いたしました。
追記
少し書き足したくなったので遅ればせながらの追加です。
美結晶、希産鉱物を謳っていたHBブースの一つにこれぞネオンブルーといえる透明度の高いパライバトルマリンの母岩付き標本が大小様々な大きさで数十個並べれらていました。
自分が持っているのは、下のようなやや不透明な、くすんだ色合いのパライバです。
以前から透明感のある物を欲しいと思ってはいたのですが、こちらも高くなることはあっても下がることはないみたいですね。
タラレバかもしれませんが、トランプショックで円高になる可能性に賭けて今回は自重しました。
補足
新宿ショーに和歌山の業者さんが出店していなかったのでメールで産地情報を問い合わせました。
返信でいただいたのが以下です。。
商品名: プレシオサウルスの歯の化⽯(顎付き)【※顎ではなく歯根だと思います。】
商品説明: これは⾮常に希少なプレシオサウルスの歯の化⽯で、顎の⼀部が残っている貴重な
標 本です。100%オリジナルで、修復されていない⾃然な状態で保存されています。
詳細: 種類 :プレシオサウルスの歯の化⽯(顎付き)
歯の⻑さ :約9cm • ⽯のサイズ:約11cm • 状態:⾼品質∕修復なし∕⾃然状態
産地 :モロッコ、クリブガ
特徴 : 極めて希少性、プレシオサウルスの歯の化⽯(顎付き)は、市場で
⼊⼿することが稀 です。
⾼品質の保存状態:⾃然の美しさと保存状態を保っています。
残念ながら属種についての記載はプレシオサウルス亜目までで科さえも記載はありませんでしたが、自分的にはザラファサウラで間違いないだろうと考えております。