池袋ショー入手品紹介の3回目です。

 

 

ヒパクロサウルスは背中の高い神経棘と頭部の鶏冠に特徴を持つハドロサウルス科ランベオサウルス亜科に属する巨大な草食恐竜です。

体長は9m、体重は4t と推定されています。

 

模式標本は1910年にバーナム・ブラウンがカナダ国アルバータ州トリマン・フェリー近郊の白亜紀上部系ホースシュー・キャニオン累層(マーストリヒト階初期)で発見しました。

 

その後、リチャード・スワン・ルルとネルバ・ライトが米国モンタナ州のツーメディシン累層からヒパクロサウルスの幼体(当時は別属のプロケネオサウルス)を発見しています。

 

なお、米国モンタナ州とカナダ国アルバーター州を横切るグレーシアクリークのツーメディシン累層(カンパン階最上部)からは孵化したばかりの幼体や卵、巣などを含むヒパクロサウルスの化石堆積層が発見されています。

 

また、ツーメディシン累層の白亜紀上部系から発見され公式に記載されているハドロサウルス類にはヒパクロサウルス、マイアサウラ、プロサウルルフスなどがいます。

 

 

この歯冠1本から属種を特定することはできないと思いますが、ハドロサウルス類の歯冠はエドモントサウルスしか入手していなかったので、何か違った特徴があるのか調べてみたいと思い入手しましたが、持ちかえって改めて見ると???です。

 

会場で見た時には歯根もそれなりに残って状態が良いような印象があったのですが・・・。

惚れた欲目とでも言いますか、会場で熱くなった状態だったので、また同じ失敗を繰り返したようです。

今回の目利きで一番残念な標本になりました。

 

とはいえ、一応母岩付きですし、母岩の中には一部歯根が残って様子です。

ヒパクロの歯冠は未入手で、子供のお小遣いでも頑張れば買えるブースの標本なので、これはこれで良しとしましょう。