早速ですが池袋ショーで手に入れた標本の紹介です。
順番は購入を決めた順で行います。
マイクロベネター・セラー(私的にはミクロベナトル・セレルなのですが)は、米国ワイオミング州とモンタナ州ブックボーン盆地地域に広がる白亜紀下部系クローバリー層(アプト階~アルビン階 1億1500万年前±1000万年前~1億850万年前±20万年前に堆積した陸生粘土石層)から発見されたオビラプトル類に属する小型獣脚類です。
模式標本は1933年にバーナム・ブラウンがモンタナ州ウシーランド郡ビリングスで発見しましたが、ディノニクスの化石との混同問題などもあり公式に発表しませんでした。
その後、1970年にジョン・オストロムが、1998年にはマッコヴィッキーとスースが研究を行い最古のオビラプトルの一種であることを明らかにしましたが、オビラプトル類の同定は主に頭骨の特徴に基づいて行われるため、頭骨が発見されていなかったマイクロベネターは別個の分類群マイクロベネター属として扱われることになりました。
なお、模式標本は体長1.2m、体重3㎏~6.4㎏と推定されていますが、これは幼体です。
成体は体長3m、体重50㎏になると推定されています。
詳細です。
今回、この標本を手に入れたブースには名前が判らなかった標本が多くありましたが、この標本もその一つです。
北米の白亜紀前期系の標本はジュラ紀系や白亜紀後期系に比べると目にする機会が少ないこともあり、初見品になりますが、他にも幾つか初見品が見受けられましたので東京まで遠征した甲斐のある満足のいくショーとなりました。