ガラスちゃん | yum-yum

ガラスちゃん

昔、子どもの頃、母がよく読んでくれた童話で「ガラスちゃん」という本が大好きだった。
フランスかどこかヨーロッパあたりの童話だと思う。

主人公はガラスちゃんという女の子。
とても優しくて心の綺麗な女の子。
ただ、人と違うのは体も心もすべてガラスで出来ているということ。
ガラスちゃんが思っていること、食べたこと、すべて透けて見えてしまう。
でもガラスちゃんはとても素直で心の美しい子なのでみんなに愛されてた。

ガラスちゃんの誕生日のある日、ガラスちゃんのお父さんが誕生日の贈り物に綺麗で大きな金貨をプレゼントした。
ガラスちゃんはそれがとても嬉しくて、外に持ち出して金貨で遊んだ。
暗くなっても遊んでいたガラスちゃんはついうっかり大切な金貨を失くしてしまう。

大好きなお父さんにもらった金貨を失くしたとは言い出せないガラスちゃんはついにお父さんに嘘をついてしまう。
その瞬間、「ピシッ」という音と共にガラスちゃんの体にひびが入る。

さらにその嘘を突き通すためにガラスちゃんはお母さんにまで嘘をつく。
そうするとまた「ピシッ」と音が鳴り、ガラスちゃんの体にまたひびが入る。

そうやってガラスちゃんは金貨を失くした事実を言い出せないために嘘をつき続け、そのたびに体にひびが入り、ついには体が砕けて壊れてしまう。




そんなお話だったと思う。
子どもながらに、嘘をつくことの罪深さを感じていた気がする。

ただ、今思うと、ガラスちゃんの「ピシッ」という音は、誰の心にもおきてるのかもしれない。
ただ、それに気付くかどうか。

ガラスちゃんは嘘をついたけど、嘘をついたガラスちゃんもとても傷ついていた。

そして、一番悲しいのは、嘘をつかれたために、最愛の娘を失ってしまった両親。
彼らは愛の対象を失ってしまった。

このお話にはまだ続きがあって、たしか


ガラスちゃんは病院(かどこか)でつなぎ合わされ、無事形は戻ったけど、心までは修復できず、両親はとても悲しんだ。
でも奇跡がおき、年に一度のガラスちゃんの誕生日一日だけ、ガラスちゃんは昔のように話したり笑ったり出来るようになった。。。。



そんな終わり方だったかな。


欺かれると心が傷つく。
でも嘘をついたほうも傷ついてるのかもしれない。
もしそうなら報われる。

そうでなかったらとても悲しい。