睡眠健康指導士、睡眠改善インストラクター
鶴田名緒子です。
みなさま、おはようございます。
昨晩の熊本の地震ですが、とても甚大で驚いております。
被災された方々、心よりお見舞い申し上げます。
実は夫の実家がありますが、家族は無事とのことで安堵しております。
まだ、大きな余震が続いているようで、とても心配しています。
東日本大震災のときは関東が品不足を起こしていました。
熊本からたくさんの物資を送っていただき、私たち家族はとても救われました。
今度は私たちがお力になりたいと思っています。
(フリー素材より、西原村原風景)
このような震災のときは眠れない不安も大きくなってしまうと思います。
私の経験からしかお話することはできませんが、今日は「震災と睡眠」について少し書きます。
微力ではありますが、熊本の被災地の方のもとへ少しでも届くことを祈ります。
私の息子の重度自閉症と、繰り返されるてんかん発作の育児との奮闘、そして震災は、私にとって「眠育」を決意した大きな転機であると同時に、今の活動の信念の源でもあります。
<東日本大震災の当時、私と家族の睡眠リズムの整え方>
2011年2月。
自閉症の息子が、0歳児から度重なるけいれんを起こしていたのですが、4度目のときに全身発作とチアノーゼを起こします。
熱がなく、「どうやら熱性けいれんではないのでは?」と思い、救急搬送先の病院から紹介状を書いていただき、病院で正式に検査してもらったところ、てんかん発作であることがわかりました。薬による治療を開始します。
てんかん発作を起こすときに、睡眠不足が原因のひとつになることがあることもわかったので、生活リズムを徹底的に見直そうと決意。
治療と合わせて私自身は、睡眠を真剣に学ぶことに決めました。
3月。
震災の約1週間前。
睡眠の専門性を高めて、育児に役立てようと睡眠改善インストラクターの資格を取得。
そして、11日に震災が起こります。
息子は保育園、私は大学の事務職として仕事、夫は都内。
仕事を早退して、まずスーパーで食材を確保。
保育園へ迎えに行きました。
途中の信号も停電、大学内のテレビを見てニュースで被害状況がわかったので、迅速に行動しました。
夫は新宿で足止めになりますが、新宿にも会社があるのでそちらのビルへ。
帰宅難民となりました。
マンションへ帰宅すると、トイレの水は床にあふれ、テレビは棚から落ちてカバーは粉々に割れ、食器棚の扉はストッパーがかかる設計のはずなのに、すべて開いて全部キッチンの床に散乱して割れていました。洗面所の棚も扉が開いて、洗面台にモノが散乱。本棚からは当時勉強していた法律関係の本、六法とか重いものが、ガラス戸を直撃しながら落ちたようでガラス戸ごと床に散乱。
家にいた方が危険な状況でした。
関東でもすごい揺れだったのですが、家の惨状を見て茫然自失となりました。
息子は自閉症で多動もあったので、とにかく割れたところに来ないようにするのが大変で。
言い聞かせても、近くに来てしまうので・・・。
テレビだけは隣の人に頼んで一緒に持ち上げてもらったのですが・・・。
片付けをするのですが、深夜まで及びました。
ただ、息子(当時3歳)には不安感を与えたり、睡眠不足にならないようにしなくてはならないので、夜はいつも通り就寝させましたが、激しい余震が続き心休まることはありませんでした。
震災直後は、息子の病状のこともあり仕事を1週間お休みしました。
その間は、なるべく3度の食事時間を決め、日中の部屋は日の光が入るように努めて明るく(原発が大変なことになっていて、家から出ませんでした。)保つように心がけました。
夜の就寝時間は計画停電の予定とにらめっこして、夕食時間を早めるなど調整をして、就寝時間にストレスを与えないように心を砕きました。
夕食時間に停電になるスケジュールもあって、とても大変でした。
当時3歳でしたが、そのような状況でも、適正睡眠時間をとらせました。
10~12時間の睡眠が必要な頃なので、夜は10時間、昼寝で2時間で1日の適正睡眠時間を確保していました。
我が家の場合は、息子の命に関わることなので、真剣に「眠育」を行いました。
適正睡眠につきましては、ミキハウス連載記事をご参考ください。
夜8時に寝かせ、朝は自立起床で6時ごろ起きてきました。
目覚まし時計を使わなくても睡眠が足りていれば、子どもは自然に目覚めます。
また、たっぷり眠れることで、日中の心身も健康に保てるようになるので、子どもを不安感から守ることにもつながります。
震災当時は普段通りに生活させるのは、通常に増して大変なのと、治療がうまくいかない発作との闘いで、親の私が疲弊していました。
ただ、一緒に睡眠を整えられたことで、前向きな気持ちでいられました。
不眠だと抑うつ傾向が高まり、抑うつ傾向が高まると不眠傾向に陥りがちになります。
緊急時のストレスマネジメントのひとつに、睡眠衛生を改善することが今後の課題になると個人的には思います。
それから1年は余震とてんかんの大発作を起こして入退院を繰り返すという大変な日々でした。
病院内の廊下は真っ暗で、古い壁はひび割れたり、崩れているところもあって・・・。
息子の入院中に余震があると、すごく心配でたまらなくて、本当に不安でした。
睡眠改善協議会でも、睡眠と震災についてお話を聴く機会があったのですが、やはり大変なのは被災地における避難所の生活だと思います。
学んだこと、知識として積み上げたものを公開いたします。
ご参考の一助としていただければ幸いです。
<冷え対策と睡眠>
不安感やストレスでよく眠れないのはもちろん、避難所だとプライバシーを守ることができないことが何より辛いと思います。
今回の熊本の震災も、3.11のときのように、まだ朝夕は寒さもこたえると思います。
可能であれば、避難所で眠るときにマットレスがわりになるようなものを敷いてください。
床からの冷えで眠れないこともあると思いますので、できるだけ冷えが防げるようにしましょう。
手足が冷えると、深部体温の放熱がうまくできずに、眠ることが難しくなりますので、カイロなどを使って手足を温めてください。
あまりに冷えるときは、太い血管のある太ももや二の腕、腹部などの近くにカイロを置いてください。
リンパ管が集中する首や脚のつけ根あたりも効果的です。
血液やリンパ液を温めることによって、温かい血液が体の末梢に運ばれて冷えを改善してくれます。
赤ちゃんや子どもは、寝入りばなになかなか眠れないときには、手足をママの手でくるんで温めてあげると、放熱しやすくなり、眠りやすくなります。
<光と睡眠>
大勢が集う体育館などではこれも難しいことかもしれませんが、あまり夜も照明をつけっぱなしにしてしまうとメラトニンを抑制させて眠ることが難しくなります。
公民館や自治会集会所などでは、消灯時間などが作れるといいのですが・・・。
これも余震などのこともあり、難しいこともあると思います・・・。
朝はなるべく朝日を浴びるようにしてください。
室内光ではなく、太陽の光を浴びてください。
2500ルクス以上の強い光でないと、体内時計のリセットに効果がありません。
<カフェインとアルコールは控える>
トイレが近くなり不安がある方は、夕方以降のカフェインやアルコール摂取はお控えください。
カフェインは緑茶、栄養強壮ドリンク剤、ココアなどにも含まれます。
アルコールは寝酒として用いる方が多いと思いますが、入眠のときには眠りにつきやすくなるかもしれませんが、夜間頻尿の回数が増えますし、眠りが浅くなりがちです。
不安感があるとお酒を飲みたくなると思いますが、もし可能なら温かいお湯などを飲むなどで代用してください。お湯を湯呑に1杯飲むだけでもだいぶ心が落ち着きます。
<日中の活動>
道に崩れた石垣などがたくさんあって危険だと思うのですが、安全面に注意しながら、日中は外で太陽の光を浴びるようにしてください。
熊本は広々とした広場も多いと思いますので、体をなるべく動かしてください。
子ども、シニア世代の方はとくに心掛けるようにしてくださいね。
移動が難しい場合は安全面の確保が先ですので、くれぐれもご無理はしないように!
日中に太陽のもとでメリハリよく過ごすことで、夜の睡眠がとりやすくなります。
(フリー素材より 阿蘇の赤牛)
被災したばかりのときは、普段とは異なる生活を強いられるので、不安感やストレスもはかりしれないと思います。
眠れない不安要素を少しずつでも取り除くことで、2日目の今日が少しでも眠れることを祈ります。
強い余震が今後も心配されます。
どうか、身の安全を確保し、一刻もはやく通常の生活に戻れることを祈っております。
私たちも実は今月末から熊本に帰省します。
今後の熊本の情報などはよく確認していきたいと思います。