このところ相談が連続したので書いてみますが、Qファクターうんぬんのハナシです。

 

「クリートを足の外側に取り付ければ、Qファクターは小さくなりますよね?ショートシャフトと同じですよね?」 という質問。連続しました。梅雨時期はみんな外出れないからなぁ、、、細かい調整見直す良い時期なんですよね

 

僕はいつも、このクリートの取り付け位置とQファクターの質問には、、、

 

「クリートを外側に移動させる=足の位置は内側になりますが、ペダルボディの中心線そのものは変化していないので、ショートシャフト化したのと同じとは言えません。足の存在位置は変わってもペダルのQファクターは変わってません」

 

とお答えしています。 で、そうなると、次によく出るワードが

 

「でもタイムのクリートの左右を入れ替えるとQファクターが変わるって書いてあった」 とか似たようなハナシにだいたいなります。

 

何が悪いとはいうのではなく、ある視点であれば間違っていませんが、足裏とペダルのコンタクトがどこに存在しているかという点では難しいことになります。認識の齟齬というのはどこにでもありますが、どのQファクターのハナシをしていたのかというところがゴチャついている感じです。実際、それでいいなら結果オーライなハナシなのですが、どれを動かしても同じとはやはり言えません。

 

まずは ペダルボディの中心線とクランク取付部の末端の距離を ペダルのQファクター として考えてみましょう。

 

 

足の裏です

 

どの位置を取り付け位置にしたら良いのかどうかというハナシは今回は無しです

とりあえず、それっぽいところに線を引いてみました。

クリートの中心線も左右非対称クリートではないなら、この赤い線だとしましょう

 

 

そのまま適当なペダルを重ねてみます

 

それっぽい線とペダルボディの中心線が重なっているので

 

今の状態を 

ペダルQファクター 53ミリ

クリートのQファクターも 53ミリ

足裏の中心線のQファクターも 53ミリ

として考えてみましょう

 

いまは全部が重なり合っている状態ですね

 

 

 

なれないフォトショが雑w

一つ上の画像と同じです。

ペダルだけ少し透明度を上げました

 

次にクリートを外に移動するってことなので、

足の絵は左に移動ですね

 

 

ペダルと赤い線は動きませんが

クリートを外側に付けたわけですから、

この画像の足の絵は左に移動しました

 

5ミリぐらい動かしたとしましょうか

 

 

この状態だと

 

ペダルはシャフトも交換されていないわけですから、

ペダルのQファクターは 53ミリのままです

 

クリートとペダルの中心線がずれるわけではないので、

クリートのQファクターも 53ミリのままです

 

 

でも足は移動しているので、足の中心線のQファクターは数値が変わっています

 

ペダル / クリート / 足 という順番で表記してみましょう

 

当初の状態が 53 / 53 / 53 だったと考えれば、

 

今の状態が 53 / 53 / 48 と考えるべきだと僕は思っています。

 

なので、確かに足のQファクターは変わったことになりますが、母指球寄りにあった線を移動させたかったのかどうかを再度考え直す必要があります。この人が足裏の踏み位置を一切変えたくなかったのなら、クリート位置ではなくショートシャフトを考える必要があったかもしれません。

 

足のQファクターを移動せず、Qファクターを短くする場合にはショートシャフト化が必要です。この場合、 48 / 53 / 53 という表記になるでしょう。

 

TIMEのクリートの場合だけ左右非対称なので、入れ替えるとクリートのQファクターは変化します。TIMEクリートは左右の入れ替えで 53 / 変動可能 / 53 ということが出来うるということです。

 

 

 

なんかタイムクリートをやり玉に上げたみたいになるのも嫌なので追記しておきますが、新しいラインナップのタイムはシャフトバリエーションが やっと、ようやっと増えました。大金はたいて非純正ショートシャフトとかを買う必要がなくなったし、逆に外に出しやすくもなりました。

 

 

 

今回の説明では実際には立体として重要な、厚みや角度が入っていません。クリートのフロートもですね。文中の表現も多々至らない気がします

 

すなわちペダルシャフトに加わるベクトル角に関するものを考慮に入れていないのでそれぞれの数字の変化が、実効感覚としてそのまま出るかは別です。 ただ今回は、クリートを外側につければショートシャフトに交換するのと同じですよね? という人が連続したので それはある意味違いますよという意味で書いてみました。

 

で、こういう様々なパラメーター変化を試そうとするとシャフトを何本も変えたりしなければいけません。さらには、足裏の角度などまで考えなくてはいけません。ああ、もう!非常に大変めんどくさ面白いわけです。面白いって言っても、無料で今すぐなんかしろと言われればお断りしますが、仕事なんで。でも個人としては、こういうのは非常に結論付けせずにいじくり倒せるテーマです。

 

そういう変な商品が、、、ありますな。

 

 

今の僕は、新しいLOOKをおろしたばかりなので、これに手を出すのはもうちょい先になります。でも、足の痛みや力のかけ方にしっくりこない悩みを抱えている人や、むしろまだなんの問題もないけど、これから使い始めちゃおうっていう初手からフリーキーな人にはおすすめです。(褒めてます)

 

このペダルのなにがあれって、調整もそうなんですが、すげーよく回るってことでもあります。唯一のあれは、裏をうっかり踏んだ時に平たい面がないのでズルっといきそうだな、コレってことくらいです。(褒めてます)

 

在庫あります

 

長くなりましたが、クリートの位置には正解がないのでいろいろイジってみるのが一番いいのです。アレとコレとは違うという話も大切なのですが、精度の良い工具とメモとマジックペンでも、非常に大きな変化をスタート出来ます。

 

しっくり来ていない人の多くが、先んじて情報を探し過ぎて、クリート位置をメモして試しに動かすというアクションを後手にしていること多いです。

 

どんなアプローチ方法を見つけても トライアンドエラーとメモメモするのは毛局のところ、いちばん大事です。

 

いろいろやってみてください。必要な御相談はぜひどうぞ。