Fシリーズと同時にエンデュランスラインとして Xシリーズも発表されました。Fシリーズと比較して短いリーチと高いスタックで設計されており、アップライトポジションを実現した際にも美しいフレームシルエットになるでしょう。(ちゃんとポジション出して、いらないスペーサーを仕上げる段取りはいりますよ)

 

使用されるカーボンはT600となります。耐久性が高いこと、積層方向次第ではありますがよりフレキシブルな性格をフレームに与えられることで、エンデュランス系バイクに使用されることが多いです。T700もそうですが、T700だからいい、T800はもっといいみたいな直感的な判別はわりと通用しないのです。重ね合わせやどのような特徴をフレームに持たせるか、で変わります。

 

カーボンの難しさですね。ピナレロではないのですが、かつてインプレと記事書きを依頼してもらった他社で非常に乗り心地の良いバイクがあり、いろいろ教えてもらったら、変形量や変形方向を調整するためにグラスファイバーも部分的に積層間に加えている会社がありました。グラスファイバー自体は強度はカーボンより下がりますが、重ね方、使い方でいくらでも変わることを体験する機会となりました。

 

ピナレロも商品グレードと併記して、 T1100 とか T900 とか書いてあるので、ついついそこに引っ張られちゃいますが、他社のT700とくらべてどうかという話はまた別になりますね。

 

 

トップチューブを角度変更しているのは、ヘッド部の強度上げつつ、足つき性を確保する意味合いかと思います。32cとかのタイヤを低圧で運用しているときに、ゆっくりグリグリっとステアリング動かすときって、じつは選手の高速コーナリングに匹敵するストレスが発生することもあるのです。 クッション感と安定性を両立していると思います。

 

X3 には 105Di2 が採用されます。電動コンポ採用ってことで、価格は70万円ちょい、、、安くはないですね。でも、PARISなどもそうなんですがピナレロのエンデュランスロードでビシッとポジション仕上げて組むと、ロングライド、スローライドなユーザーさんのバイクでもカタログバイクみたいに仕上がるんですよ(^~^v そのシルエットの美しさとリラックスした姿勢で乗れる感じのミックスが所有の喜びを増してくれるんですよね。

 

 

日本での展開詳細未定となりますが、X1 という ケーブル変速105の完成車も発表されています。

 

展示車は全内装ではなくステム下から入っていくスタイル。ハンドル下げるときにこの分の高さを計算にいれておかないといけませんね。でもストレスなく収まる良いルートが取れそうです。

 

 

 

RAZHAは色変更など。

 

 

 

 

 

RAZHAもホントにきれいよね~ っていつも思います。ピナレロ自体、まぁ、コスパで選ばれるブランドじゃないので、なんでこのクラスのカーボンでこんなにお高いんだって言われてしまうと、そうかもしれないっすねとしか言えないんですが、だってめちゃめちゃかっこいいし、そのかっこいいにブランドヒストリーとか近代ロードバイクの変遷が凝縮されてるって考えたら、それって素敵やんって僕は思います。

 

ちょ~っと、ハンドルのカーブがディスクブレーキレバー出てきてからのトレンドとちがうかな~って思うときありますが、まぁ、それもポジション合わせながら仕上げてます。うちでは。

 

性能とか価格とか色々大事なんですけどね。売り場でもピナレロは 1⃣候補に上がっていて決まる人 2⃣候補に上がってなかったのに見ちゃって恋に落ちちゃう人 のどっちかが多い気がします。もちろん複数ブランドの候補があって、そこから相談しながら決定するケースもあるんですが。

 

これで、サイズ展開が きめ細やか でないと、2⃣の人の恋路が2歩目のサイズ決定でストップしちゃうんですがサイズ展開広いんで、そこは大丈夫ってところも大きいですね。

 

PRINCEとか PARIS とかのネーミングラインから、FとXに変わるのは少し寂しい気もしますが、それぞれのバイクの完成度がここまで高まると個別の名前は混乱を生む部分も確かにあるかもしれません。

 

アフターコロナの自転車業界において、”ブランド”としての立ち位置を考えたとき、低価格化やデリバリースピードなどに向くのか、逆を行くのかで考えるとピナレロはブランディングと本質主義で行くほうが正しいようにも思います。

 

ただ、やはり高額化はまだまだすぐには止まらないので、22-23年までの展開モデルが欲しい方はあるうちに注文してください。在庫サーバなどでは状況確認が出来ませんので、調達可能かどうかはお時間を頂きます。またお電話でのお問い合わせはサイズ感など不確定のままでしか受付が出来ませんので、できるだけ御来店ください。