南の方には行ったので、今度は北の方に行きたくなった。世界No1と国民は思っている国、ロシア。10年位前の話、思想家マルクスの意思を受け継ぎ、ロシア革命をやった、酔っ払いのレーニンに興味を持ち、旅立つことにした。五月の陽気な日、福岡から新潟に飛び、アエロフロートという、ちょっと大丈夫かな?っていう飛行機に乗り一路、ハバロスフクに飛んだ。

ワクワクしながら、到着しますというアナウンスがあり、着陸・・・・。

ここでびっくり、乗客は俺を含め15人位、着陸しブレーキがかかった瞬間、空いてる席の背もたれが・・バタバタと倒れ、見るも無残な光景を目にした。ここから俺の不幸が始まった・・到着し、入管で待たされる事、40分・・たった15人位にだ・・

じーっとパスポートを見て、じーっと人の顔を見る・・青い目で見つめられたら、心の中まで見透かされてるような気分に陥る。結構あちこち行ったので、少しの英語は話せるようになっていたので、英語で質問「何か 問題ありますか?」といったら、ロシア語で「*+?*+‘*」っていう・・分からない・・英語が通じると思っていたら、通じない・・考えてみれば、冷戦時代の敵対国の言葉なんて、通じるわけが無い・・・

そうこうしていると、後ろにいたロシア人の女の子が通訳してくれて一見落着・・助かった。やっとの思いで、空港をでる・・迎えが来ていない・・ちゃんとホテルから迎えが来ることになっているが・・待つ事30分、やっときた、赤毛でデカイプロレスラーみたいなのが2人・・・「こわ~」と心の中で思いながら無事ホテルに着く。ホテルのフロントで「英語が話せる人は一日中はいませんので、もし必要なら通訳をやとってください」との事・・困った・・ロシア語の辞書は持ってきていたが、あの演歌のようなコブシをまわすような発音なんて・・・できやしない・・ホテルの名前はサッポロ・・日本語も通じるかなって思い、予約したのが間違い・・日本人の旅行者なんて、ほとんどいない・・町を歩いていると、とてもカラフル・・ファッションモデルのような女性が歩いて、町並みをいっそう美しくみせる。しかし、走っている車は、殆んど日本車・・それも古い奴ばかり・・時折ピカピカのトヨタランドクルーザーが走っている・・「金持っているんですね~」と通訳に聞くと「いい車に乗っているのは、殆んどマフィアですよ」だって話す・・・冷戦が終わり、ロシアが崩壊し、軍人がマフィアに職業転換し、あちこちでマフィア戦争が起こり、何をするにもマフィアと関わってないと商売なんて出来ないらしい。昔の日本みたいに「必要悪」っていう事らしい。「エリツィンからプーチンに代わって、だいぶ政策も変わりロシアは今から復興するんです。アメリカに負けない国になるんです。」と、こわばった表情で話しているのが印象的であった。

有名なアムール川を船で遊覧・・「冬になれば、川全体が凍り、日本では見れない光景が見れますよ」って教えてくれた。「もう一度冬に来よう・・」と心に決めた時、冬に訪れる俺の不幸が確定した・・・・

                        つづく・・



ロシアの市場・・何でも売っていた





ダーチャと呼ばれる、別荘?・・ここで冬が来る前に野菜を作る