最近、いろんな業種で、「統合」とか「合併」が行われている。俺の住んでいる九州でもそれは起こっている。統合したことにより、所帯がでかくなり、色々な所で歪みが起こっている。ある大型自動車販売会社の話をしよう。今まで独立採算であった企業が統合し、九州を統括する大企業へと変身した。社長になったのは、キャリアとも呼ばれるエリート社員。

頭の中は、都会でやった営業方針と利益重視・・今、この会社は統合前より、業績は悪化し、一つ間違えば、会社の信頼まで失うような事態に陥っている

社長は、何故そうなったか、何故そうなっているのか?とか理解しようとしないし、考えようともしていないみたいだ。第一線で働いている人は苦悩に顔を歪めているのにだ。100万人都市の営業方針を10万人にも満たない地方で行う・・できるわけが無い。1週間に3回も4回も、本社で支社長クラスの会議・・責任者不在が多い販売店。利益重視により、キャパオーバーの現場・・度重なるクレーム・・・・

死んだ目をしているメカニック達、毎日与えられた訪問件数のノルマ・・行くところがなくなる営業マン。

1日30件の訪問件数のノルマなんて、1ヶ月の稼働日数22日×30件=660件

1年で7920件・・地方でこんな数字なんて無謀すぎて出来やしない。同じ所を毎日訪問する・・30件のノルマなので、時間的に挨拶だけで、重要な話なんて出来やしない。1ヶ月たてば、「同じとこばかり訪問して、何をしているんだ!」と雷が落ちる。

トラック買う所なんて限られているのに、乗用車を販売していると勘違いしている社長。お客があって、初めて販売ができる・・地方じゃそれに加えて人間のつながりで、買う事も多い。支社長クラスも、意見がいえず、段々社長に洗脳されている。

今の日本のように、地方は要らない・・・という考え方の様だ。ユーザーがいて、初めて会社が成り立つという事、肝心な事を忘れてしまっている。

社員が胸に付けている「CSの向上」という文字が悲しくみえる・・大企業病スパイラルに陥っている。生き残る為には何が必要か?を考えようとはしないこの大型自動車販売会社。俺の会社もこの会社とは、そろそろ決別の時が近いようだ。


車はいいんだけどね・・・