San Francisco Weekly (Sep. 14, 2016)

Hey, Hey, We're The Monkees! A Chat With The Seminal '60s Band On Their 50th Anniversary

by Jessie Schiewe

 
50周年を記念して、'60年代ポップの象徴、モンキーズがツアーを行っています。今年の5月に "I'm A Believer" や "Daydream Believer" などのヒット曲で知られるバンドが、数十年前の過去の曲と新しい曲をミックスした12枚目のアルバム "Good Times!" をリリースしました。楽曲にはウィーザーのリヴァース・クオモ、デス・キャブ・フォー・キューティのベン・ギバード、オアシスのノエル・ギャラガー、そしてXTCのアンディ・パートリッジらが参加しています。

 

9月20日のウォーフィールドでのモンキーズのコンサートに先立って、サンフランシスコ・ウィークリーは創立メンバーのピーター・トークとコネチカットの自宅から電話インタビューを行いました。アルバムやツアーの裏話、そして50年間1つのバンドに所属するのはどんなものかを聞きました。
 

SF Weekly:今回のツアーは50周年記念のツアーですね。新作アルバム "Good Times!" が今年発売されたのもその一環ですか?

 

Peter Tork:みんな抱き合わせなんだ。宣伝マンの夢だね。考えてごらんよ。エンターテインメントの世界で50周年を迎えるものなんてそうそうないだろう?僕自身も驚いてる。冗談だろう?そんなことあるのか?って感じだ。こういう風にも考えられる。1966年に僕たちが始まった頃、50周年のツアーとか何かそんなものを見ていたとしたら、それが流行ったのは1916年だったってことだ。チャーリー・チャップリンやメアリー・ピックフォードのような無声映画のスターみたいなものだ。これはしたり、自動車が発明されたのもこの頃だ。

 

SFW:それは面白いですね。

 

SFW:あなた方の音楽を現代風にうまく変換されてると思いますか?

 

PT:それは分かりづらいな。モンキーズが最初に出てきた時、期待ほどオリジナル性がないと攻撃的な人たちがたくさんいたんだ。僕たちにはソングライターがいて、最初の2枚のアルバムでは僕たち自身でやることはあまりなかった。でも、そんな反対派の大半が消えた後、残ったのは郷愁だった。今は、ベン・ギバードとリヴァース・クオモとギャラガーとか、彼らはみんなモンキーズのファンで、多分オリジナルというよりは80年代の影響が大きいだろう。しかし、彼らは曲を書いて、モンキーズの楽曲によって知られることになる。彼らが書いた曲には共通点が多い。循環サイクルが完成しているんだ。僕たちが与えた影響を還元してくれるようなものだ。僕たちはすごくラッキーだった。このアルバムは本当にドンピシャだった。50年後にモンキーズのアルバムを書くとして、何が手に入るのか?ガラクタがいいとこだろう。僕たちは50周年までの間に2枚ほどアルバムを作っているけど、大成功とは言えなかった。理由は何と言っていいか分からない。60年代から離れすぎた曲を書いていたか、あるいはアルバムが作られた頃の時代に合わせすぎたのかもしれない。結果として、フィットするものがなくなってしまっていたのかも。でも、今回は成功した。彼らは僕たちのために書いてくれた、何故なら彼らはモンキーズに根幹があるんだ。今回の組み合わせは完璧で最高だ。このやり方は僕たちにとってすごく幸運だった。

 

SFW:昔の曲も何曲か入っていますが、新しい曲とのつなぎ目がなく、つながっていました。
 

PT:うん、僕も同じことをすごく感じていた。つなぎ目がないんだ。境界線がどこなのか本当に分からないと思う。

 

SFW:そもそもどうやって現代のソングライターと共同作業することになったんですか?

 

PT:はっきりとは分からないんだけど、多分ライノ・レコードの人がアダム・シュレシンジャーを確保できて、アダムが彼らと知り合いだったんだと思う。でも、僕の言うことは当てにしないで。

 

SFW:アルバムに関してですが、主に歌っているのはあなたとミッキー・ドレンツだけですか?それともマイケル・ネスミスも手伝っていますか?

 

PT:ネスミスは3曲歌ってるよ。

 

SFW:了解!でも、あなたたちとツアーには出ませんよね?

 

PT:うん、そう。でも、ロサンゼルスには来るよ、僕たちと6曲位一緒にやる。彼の地元のモンタレーでは3, 4曲一緒にやったし、スカイプで参加したこともあるんだ。マイクをスクリーンに映したのさ。

 

SFW:マイケルが歌いに来ない時は、彼の曲はどうするんですか?

 

PT:多分、僕が彼のパートを歌う。

 

SFW:あなた方が自身の楽器を演奏できるのかという事が、当時の論争の的になっていましたよね。

 

PT:うん、その頃の僕にとってはね。もう下火になったけど。当時、僕はすごく腹を立てていたんだけど、振り返ってみて、それは意味がないって分かった。
 

SFW:でも、今回のアルバムではあなたは楽器を演奏していますよね?

 

PT:そう、ちょこちょことね。アダムが全曲ベースを弾いて、彼のお気に入りのドラマ―とギタリストをファウンテンズ・オブ・ウェインから連れてきたんだ。そこがリズムの基本部分になって。僕は、僕が書いた "Little Girl" でリズム・ギターを弾いてる。この曲は "I Want To Be Free" の続編みたいなもので。ある日、突然思い浮かんだんだ。それから、バンジョーも何曲かそこかしこで弾いてるよ。それと、キーボードもついでにあちこちで弾いてる。

 

SFW: "I Want To Be Free" って、昔の曲ですけど、じゃあ、"Little Girl" は同じ頃に書いたんですか?

 

PT:ちょっと後だったと思う。あの頃は、1年が10日位に感じていたから、1年かもうちょっと経っていたかも…。デイビーのために書いたんだ。デイビーも気に入ってくれた。だけど、僕たちは忘れてしまって。そして今、初めて、僕たちはこの曲で何かをする機会を得た。今まで日の目を見ることがなかったんだ。
 

SFW:それって、コンピューターが発明される以前のことですよね。どうやってその曲を覚えていたんですか?何十年も保存できるハードコピーを持っていたんですか?

 

PT:いや、僕の頭の中。ずっと僕の頭の中にあったんだ。オリジナルのソフトウェアさ。

 

SFW:なるほど。

 

SFW:これはちょっと聞きにくいことなんですが、あなたがモンキーズの35周年ツアーでクビになったという記事を読みました。理由は他のメンバーやスタッフとの問題とのことでしたが、今回は何か問題がありませんか?

 

PT:僕が35周年ツアーでクビになった?ああ、僕は自分でやめたんだ、そしたら彼らが「やめられる訳ないだろう、君はクビだ」って言ったのさ。あの件はちょっと荒っぽかったけど、今回はきめ細やかにいってるよ。時が事を穏やかにしてくれるんだ。ずっとわだかまりを抱えたままでいる僕たちじゃないから、大丈夫だよ。

 

SFW:あなた方はよく連絡を取り合っているんですか?

 

PT:う~ん、今は基本的な活動はミッキーと僕だけだから。ミッキーとはすごく仲がいいし、もし僕たちが近所に住んでいたら、様子を見て会いに行くだろうね。よくある友達のように、「やあ、1月に会ったきりだったね。6月にウエストコーストに行って、のんびりしないか?」なんて言ったり。すごく親しい間柄だったら、お互いの家を行き来するのが当たり前だろうけど。お互いの家に行くのはその人と何をするかによって決まるんだ。

それでいくと、僕たちはそれほど親しくはない。そういうのとは違う。僕たちは偶発的な訪問者なんだ。「そういや、近くに住んでるし、ランチに行ってもいいかな?」位の。でも、何か一緒に仕事をすることになったら、いつでもお互いに電話で話をする。仕事上の関係として、僕たちが一緒に活動することを求められたら、仕事仲間としての結束は固いと思う。そこはすごく密接なんだ。それと、その間も僕たちは一緒にいてすごく楽しんでる。物事の個人的な側面は、とても豊かで面白くて、とんがっているんだ。でも、仕事が終われば、それぞれの巣穴に戻っていくのさ。

 

 

https://www.sfweekly.com/music/allshookdown/hey-hey-monkees-chat-seminal-60s-band-50th-anniversary/

 

 

訳注: "Littel Girl" について、ピーターは初お目見えみたいに言っていますが、ピーターのソロとしては、70年代からライブで時々歌っていました。また、James Lee Stanley & Peter Tork 名義のアルバム "Once Again" にアコースティック・バージョンが収録されています。とはいえ、モンキーズとしては初めてなので、間違いとは言えません。

 

Little Girl: James Lee Stanley & Peter Tork

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