2009年1月20日、アメリカ合衆国首都・ワシントンDCに於いて大統領就任式が行われ、民主党のバラク・オバマ氏が第44代大統領に。

前日の祝賀パーティからアメリカ全土は凄い盛り上がりようで、スティービー・ワンダーやU2のボノ、ビヨンセなどがイベントでパフォーマンスを披露していました。

本番の就任式ではローリングストーン誌上で「最も偉大なシンガー」に選ばれたアレサ・フランクリンが「America」を熱唱。

就任演説よりもコチラの方が印象に残っていた方も多いのではないでしょうか。

かく言う私も深夜の生中継を見ていた一人です。

『あらびき団』で「笑ってモナムーチョ」のサイテー具合を堪能した直ぐ後に、歴史の1ページを生で目撃するというなんとも素敵な時間。

こういう時ほど「日本って平和なんだなぁ」と思う時はありませんね。


しかしオバマ(正確な発音はバにアクセントをおいてオバーマ)ほど象徴的な存在もいないなぁと感じます。

全ての人種がゴチャゴチャに雑ざりあったアメリカにおいて、「アングロとアフロの混血児」であるオバマが大統領に就任するというのも、アメリカという「人種の坩堝」が、遂に全てを溶かしてアッツアツの新しい「アメリカ」を生み出したかのようです。

音楽にしても文学にしても、アメリカ文化とはアングロとアフロの両面をもったものが織り成すものですからね。やっとアメリカの精神は成熟しきったかと感慨深いものがあります。


さて、そんな世間では大フィーバーを巻き起こしているオバマですが、私個人はあんまりこの熱狂の渦には加わりたくありません。

クラスでサッカー好きが多いから野球を好きになり、その野球でも巨人ファンばかりが多いからヤクルトファンになるようなマイノリティ志向を持つ人間ですから、それも当然っちゃ当然の流れです。

無論、デンジャラス・ノッチ対ザ・ニュースペーパーの「偽者オバマ合戦」みたいな馬鹿馬鹿しい話は大好きなんですが。

個人的に、スポーツの世界以外で「カリスマ」と呼ばれる人間の誕生は危険だと感じてしまうんです。


今や20世紀最大の悪人と呼ばれるヒットラーやスターリンも、表舞台に登場してから自国民に「国を救う英雄」であったり、「革命を率いる偉大な指導者」として崇められていた存在でした。

今で言う北朝鮮の金日成・金正日親子も同じ範疇に入るでしょう。最後にはアメリカによって死刑に処されたフセインも、元はイラクの政権中枢にいて石油パイプラインを設置したり、国民識字率の向上を達成しユネスコから表彰されたりするような人物でありました。


日本の場合カリスマといって真っ先に上がるのは、現在ならやはり小泉純一郎でしょうか。今更ながら「ムダヅモ無き改革」のような作品ができるように国民人気が高く、唯一無二の存在感を今でも発揮しています。

しかし現在問題となっている製造業派遣労働者のリストラ問題や、少し前の耐震強度偽造問題など、世間で大事件をされるもののきっかけを作ったのは殆ど小泉政権時代であったということを忘れてはいけません。

しかし世の人々の多くは小泉のカリスマ性の影を追い続け、そこまで一般受けするタイプではなかった安倍・福田・麻生の3人をコテンパンに叩いています。少なくとも、私にはそう思えます。


誰もが信頼できるリーダーというのは確かに欲しい存在ですが、そのリーダーが万能であり、必ず正しい判断をするのかどうかは誰にも分かりません。むしろそういった人物である時こそ、厳しいチェックの目を光らせなければならないのです。

しかし、相手は「カリスマ」です。「カリスマ」の言う事は全て正しい事に思え、どんな事でも真に受けてしまいがちです。

私は、それが怖くてたまりません。


現に「オバマのせいで、現在の世界大恐慌は到来した」という意見も存在するのですが、多くの人はこの意見を知りません。テレビで1人ぐらいは指摘しているとは思うんですが、熱狂によりそんな水を指す言葉は黙殺されているのでしょう。

せっかくなんで、「オバマ戦犯説」を訴える文章を転載する事にします。


(引用開始)

※オバマ氏の罪-------------------------------

1.金融安定化法案下院否決
覚えているでしょうか? この金融危機は、アメリカから始まり、ブッシュ政権のもとで金融安定化法案が成立するとの見通しが観測され、我々も市場も、誰もが金融安定化法案が可決されると期待し、市場も為替も回復基調にありました。
しかし、上院は素早く可決したにもかかわらず、ここでオバマ氏を主体とした民主党が下院で 「企業を助けるために、公的資金を注入する理由がない」と 否決。 各通貨は、猛烈に下げました。 この後、金融安定化法案が可決されましたが、市場は冷たく、この遅れが原因で、多数の企業が回復不能のダメージを受けました。

2.G20不出席
当時のブッシュ大統領の声明を以てしても、市場の下げが止まらず、各国は、オバマ氏が実質的に勝利が確定する日まで、G20の開催を延期しました。それはひとえに、同氏が出席し、話し合いに参加するだろうと信じて疑わなかったからです。

しかし、当日、オバマ氏は「正式に大統領の宣誓を済ませていない」という理由で出席を拒否。 これにより、更に市場は猛烈に下落しました。
この際、G20に期待をかけた先進各国は、日本を除いてG20に出席する間際、サプライズの大幅利下げを敢行。 G20が終わるまでの一時、市場は回復基調に向かいました。

しかし、同氏は代理人は出席させたものの、自分自身が出席しなかったため、各国の目論見は見事に「空振り」…。どれだけの損害が出たか測り知れません。

3.就任式典でのダンスパーティー
オバマ氏就任にあたり、投資家バフェット氏は、「今、世界経済は真珠湾攻撃を受けたような、第二次世界大戦に
匹敵する経済損失とショックを受けている。オバマ氏は、この危機を脱出するための最高の指揮官になるだろう」との趣旨の発言をしました。
バフェット氏は、的確に現在の世界経済危機がどれだけの 大損失を生みだしているか把握している人物の一人であることは間違いないでしょう。今頃、彼もびっくりして頭を抱えているのではないでしょうか?
仮に今が、第二次世界大戦の最中だったとしましょう。大統領就任式の最中でも、前線で兵士たちが、銃弾や爆弾に曝され、戦場に屍を積み上げ、彼らの家族は泣きじゃくり…。
このような状態では、決して大統領は、ダンスパーティーとか、派手な行為は自粛していると思われます。さっさと、軍の最高司令官としての職務をまっとうするため、軍事会議を開いていることでしょう。

確かに、戦争ではない。でも、経済的にも人は死んでいくのです。今、この経済危機は、実質的に「人を殺す」戦争だと考えていいでしょう。どれだけの人が、職を失い、財産を減らし、実際に自殺や死に追い込まれているでしょうか? よく、そんなときにダンスパーティーなんてしていられる!
実際、為替と市場を見て欲しい。過去、類をみないほどのダメージを大統領就任式の前後に、世界経済は受けています。気付いてほしい。今は、戦争なんだ。敵は目に見えない、経済という敵なのだ。実際に銃弾は飛び交っていなくても、私たちを確実に経済的に死に追いやるのだ!
式典より先に、緊急経済会議を開催するべきでした。
(引用終了)


上記の文章は実際にトレーダーとして活躍されている方が、某所に掲載した文章だそうです。拾いものですのでソースはハッキリしません。

しかし昨年中に感じた私の違和感の正体が書かれていたのでこうして転載させていただきました。


小泉内閣時の規制緩和政策や竹中路線の経済政策によって、今日本はあちらこちらにダメージを受けています。

オバマ政権が小泉内閣と同じく、世論の高まりを背景に無理な政策を推し進め、世界中のあちらこちらにこれ以上ダメージを与えることがないように祈りましょう。

もし次に大きな戦争が起こるとしたら、今度こそ中東パレスティナを舞台にしたアメリカ勢力対アラブ勢力の構図でしょうね。

疑いの目は持ちつつも、支持しないとは言ってません。オバマさん、どうか頑張って「素晴らしき世界」へ導いてください。


【本日のBGM:Louis Armstrong "What a Wonderful World"】