祈り | The forgotten capital

The forgotten capital

忘らるる都






去る1月17日、ロシア出身のシンガーソングライター…Origaさんが亡くなりました。


Origaさんの歌声が大好きで…

10代の頃からリアルタイムで
ずっと曲を聴いていて…


訃報を知った時は
頭の中が真っ白になって

悲しいとかの感情よりも先に
現実を否定したい気持ちで一杯でした





同様の事を何処かで
呟いた事があるのだけれど

思春期に触れた音楽や絵画や文学は
その後の人生に大きな影響を与えると
思うのです。



足元の爪先にも届かない
遥か雲上の人だけど

音楽の幅や感性に
強い影響を与えてくれた
アーティストでした。



享年44歳。

天に召されるのには、
まだまだ早いです。



数年前から日本からカナダへと
活動拠点を移されてて、

仕事の為に来日されていた中での
急逝だった様です。


「もっと歌いたかっただろうな…」

「最期にお子さんの手を握れたのかな…」

そう思うと切なくなります。






Origaさんが参加された楽曲で
「Inori」という曲があります。 

繊細でありながら
力強い歌声が好きでした。



日本を愛してくれていたOrigaさん。

日本の再生を心から願ってくれていた
と思います。




奇しくも
彼女が亡くなった日は20年目の阪神淡路大震災の日でした。

偶然の一致とは言え
とても悲しい一致です。


「あの日を忘れないで」と
メッセージを訴えかけてる様にも
思えました。



人が生きている間で
巡り会える音楽は
限られていると思うのです。

人の出会いと同じように
偶然と偶然が重なって
その音楽や歌声に辿り着く。


膨大な音の世界で
彼女の歌に出逢えたのは
本当に幸運だったと思います。



聞き慣れていた声の主が、
憧れの存在がもう居ない。

本当に淋しくて…。


まだ心が折れたままなんだけど、
今の感情を記しておきたくて
この文章を書きました。













追記として…。

「祈り」という言葉。
私にとって大事な言葉でして…。


私には4歳の娘がいます。

切迫流産で何度も危機を乗り越えて
産まれてきた娘につけた名前が
祈 (いのり) です。


生まれるまで皆から「無事に誕生します様に」と願って貰えた事や、

他者に対して祈りを込められる優しい心を持つ人になって欲しいと命名した名前です。



偶然に娘と同名となった曲ですが

その分、尚更に思い入れが強い曲でした。



私事で恐縮極まりないのですが…。





最後に、

楽曲に関する情報や、
彼女自身の言葉が残されてます。





天使になったOrigaさんが
安らかに休息される事を願う共に

残された御家族に心の平安が
1日でも早く訪れますように…。