幼馴染み 第2章 19話 | Vicissitudes de richesse ~七転八起~

Vicissitudes de richesse ~七転八起~

人生、転んでも立ち上あがれば勝つんですよねぇ
だから、転んでも立ち上がるんです
立ち上がって、立ち上がり続けるんです

「幼馴染み」を最初から読まれる方はこちらから


「幼馴染み 第2章」を最初から読まれる方はこちらから


お昼ご飯を食べたら守は帰って行った。


「夕方、また来るよ。」


って言って。


私は私にしては珍しく眠かったから、寝る事にした。


その時、見た夢は守と結婚式をしてる夢だった。



夕方、日本史の事を山田先生に聞く為のレポートを書いてたら、守が真吾達と一緒に来た。


…。守だけでいいのに。来ちゃったもんはしょうがないよね。


正也がケーキの箱をお母さんに差し出して、


「これ、おふくろからです。後で来るって言ってました。」


「あら、ありがとう。」


私はケーキの箱を見ると10個位入ってた。


「わ~い。ケーキだ。わったしレアチーズケーキ。」


真吾が馬鹿にした様に、


「お前はいいよなぁ。食いもんやっとけば機嫌がいいんだから。」


これでも色々考えてるのよ。


お父さんの事とか守と同じ大学に行けるかどうか、高校はこのままでいいのか。


でもそれはお父さんが出て行った事が原因だから言えないじゃん。


「私でも色々考えてる事があるんだよ。」


「本当かねぇ。」


守は当然昨日とは違う服で来てて、目が合っただけで私達は通じ合ってるってわかった。


だって後ろで黙って笑ってるだけだったもん。


今日の話題は進路の事だった。


私の部屋で真吾が私のベットに座り込み、正也は私の机の椅子に、


守は私の作ったパッチワークのクッションに座って雑談は始まった。


最初に口を開いたのはやっぱり真吾だった。


「知ってたか?うちの学校って成績でクラス編成してるって。」


「私は転校してきた日に杉田先生に聞いた。」


「俺も。入学式の時に聞いた。」


守も知ってたんだ。


「じゃぁB組の正也は俺達より成績が危ないって事か。」


「2年になったらA組になるよ。一応、うちを引き継ぐのは俺なんだから


経済系の大学は行かないといけないから。」


「琴音は?将来どうするんだよ。」


(守のお嫁さん。なんて言えないよねぇ。)


「私は山田先生みたいな日本史の先生かな。あとは歴史の学者になるのもいいし。


大学残って勉強するのもいいかなって思ってる。そう言う真吾はどうするのよ。」


真吾は何故か偉そうに、


「俺?俺カメラマン。」


「カメラマンって写真の?テレビの?」


「写真の方の。何かを残せる仕事がいいんだよ。」


「へぇ、真吾がそんな事考えてるなんて知らなった。」


すると私の枕を投げつけて、


「俺だって先の事は考えてんだ。」


「ハイハイ。守はお医者さんだよね。」


「そう。だから今のうちから勉強しとかないと。」


正也も真面目に将来の事を考えてるなんて知らなかった。


いっつも本ばっかり読んでたから。


10年後、私達はどうしてるんだろう。


私は仕事とかが違っても、仲良く出来てたらいいなって思う。