私の彼、紹介します 44話 | Vicissitudes de richesse ~七転八起~

Vicissitudes de richesse ~七転八起~

人生、転んでも立ち上あがれば勝つんですよねぇ
だから、転んでも立ち上がるんです
立ち上がって、立ち上がり続けるんです

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二人で休みを合わせる為に曜日はいつにしようかという相談になった。


「そうだなぁ…。水曜日が一番お客さんが少ないから水曜がいいんじゃないか?」


私は日頃から持ち歩いている予約リストを見ると、


「そうだね。水曜日がご予約のお客様は少ないかも。


あっ、再来週の水曜日は披露宴が入ってるから私休めない。」


「へぇ。平日に披露宴か。珍しいな。」


「違うよ。再来週の水曜は祝日だから。」


彰君は私が好きなイラストレーターの方もカレンダーを見た。


「あ、ホントだ。こういう仕事してると曜日感覚がなくなるな。」


「再来週は水曜日じゃない日にしよう。で、あとは基本水曜に休みにしたらいいんじゃない?」


「そうだね。じゃぁそうするか。」


遠距離恋愛までにはいかないけど、今まで毎日の様に会えたのが職場が変わっただけで


会える回数が減るのは寂しかった。


「そう言えば、昨日渡辺さんが来たよ。」


「一人で?」


「ううん、たぶん友達だと思う。」


「う~ん。なんとかして諦めてくれないかなぁ」


「失恋を癒すのは、新しい恋をする事なんだけどね。」


「彰君、詩人みたいな事言うね。」


「僕は君の為ならどんな愛の言葉だって言えるよ。」


私の手を取ってシリアス風に言った。


私はおもわず笑ってしまった。


私達って結構うまくいってるカップルかもしれない。