光に必要以上にくっつかれるのも嫌だったけど、
久しぶりのオフだったから、珍しく光の部屋にあった、まだ観ていない
DVDを観て過ごした。
その中には紗由理が主演のラブストーリーもあったけど
私達は普段の紗由理を知っているから、なんとなく可笑しかった。
次の日からまたツアーも再開され、光のソロはまるで綱渡りをしているみたいに
危なげだった。調子が良い日もあれば、朝から悪い日もあって
その度にコンサートの構成を変えなくてはいけなくなった。
「毎回、毎回、構成を変えて大変ね。」
地方のコンサートも終わり、次の日東京に戻る事になったのでホテルの中で
光のいつものストレッチに付き合いで私は彼の足首を持ちながら言った。
もう腹筋を300回以上してる。いつもだったら500回前後で止めるんだけど、
今日はまた傷が傷んだらしく、私としては回数を減らして欲しかった。
「毎回、構成を変える事に関しちゃいつもと同じなんだけどな。
ライブは生ものだからな。その日のお客さんの
反応で構成を変える事はめずらしくないよ。
やっぱり俺が100%じゃないからな。皆にも申し訳なく思ってるよ。」
「でも、皆フォローしてくれてるじゃない。
いいグループだと思うよ、ブルムンって。」