だけどニュースで私達が襲われた事が流れると顔を曇らせた。
『江川 光!愛の行動でフィアンセを守る!!』
『ブルムンファン 執念の恐るべき攻撃』
『愛の江川 光に対し妄執のブルムンファン』
光はこんな報道を見るとTVをベットサイドにあった
リモコンで消しため息をついた。
「俺、こんな為に友梨香を守った訳じゃねぇのにな。
あの子もかわいそうだよ。吊るし上げみたいにされて。
そりゃ、やった事はわりぃ事だけどさ…。」
「大丈夫よ。こんな事すぐみんな忘れるわ。」
私は慰めにもならない事をなんとも言えない気持ちで行った。
おそらくなぐさめにもならなかったけど…。
それでもお見舞に行ったらキスの挨拶は欠かさずしていたし、
光の心の傷も埋まっていってくれたらと思った。
2週間程で光は退院し、
すぐ新しい曲の歌をボイストレーニングも兼ねて
覚える作業に入った。
まだ刺された傷は痛むはずなのに。
アイドルってつくづく大変な仕事だと思った。
そんな彼を私は支えられるだろうか。