とうとう、浩之から待ち合わせの要求が来てしまった…。
一瞬目の前が暗くなったが頭を振って現実に思考を戻した。
とにかく何事もなかった様に自宅に帰りいつも通り夕食を作ろう。
後片付けが終わってからだ。
計画を練るのは。美奈は何事もなかった様に夕食を作り、
笑顔で夕食の席につき、香におやつをあたえ、
洗い物をした。武は何も疑ってはいなかった様だった。
そしして、武には具合が悪いから先に寝ると伝え
寝室にこもり鍵をかけた。武が寝る時は
武も寝室の鍵を持ってるはずだから大丈夫だと思ったのだ。
パジャマに着替えベットに横になりながら、
美奈は明日の事を考えた。行くべきだろうか…。
何年振りだろう、浩之に会うのは。
浩之と別れたも最悪な別れ方だった。
だから、なるべく会いたくはなかった。最後の言葉が、
「あんたなんて最低よ。さよなら。」
だった様な気がする。
そんな言葉を言われた女に今さら浩之はなぜ会いたるんだろう。
今さら未練と言う訳でもあるまい。
香の存在を知ってる事は結婚してる事も知ってるはずだ。
何故今さら会いたがるんだろう…。それだけが気になった。