OLと女優 第2章 42 | Vicissitudes de richesse ~七転八起~

Vicissitudes de richesse ~七転八起~

人生、転んでも立ち上あがれば勝つんですよねぇ
だから、転んでも立ち上がるんです
立ち上がって、立ち上がり続けるんです

最初から読む方はここから



カメラのシャッターでライトがどんどん光る中記者会見は始まった。


私はこんな事初めてだから硬直してしまった。


するとテーブルの下で光が手をギュッと握ってくれた。


テーブルはテーブルクロスで覆われていたから


記者の人には判らないはずだった。


「どうゆうきっかけでお知り合いになったんですか?」


「僕がハシャギ過ぎて叱られたのがきっかけです。」


「ちょっと、そんな事言わなくてもいいんじゃないの?」


「だってホントの事だろ?」


光は肩をすくめながら私にいたずらっ子の様に笑った。


もうちょっと、紗由理のパーティで知り合ったとかあるとと思うけど。


「叱られたとは、江川さんは何をしたんですか?」


「いやいや、僕が常識がなかっただけですよ。


それを正面から言ってくれたのが彼女です。


今までいませんでした。


正面向かって僕に常識を教えてくれる女性は。」


「だから惹かれたと?」


「それだけじゃないですが、彼女は強そうですがとても純粋です。


その辺りにも惹かれました。正義感も強いですしね。」


「なるほど。紺野さんは江川さんのどの辺に惹かれたんですか?」


私はドキッとした。なんにもしゃべる事が見つからない。


光の手をギュッと握る。