「あ、ホントだ。それ光君が歌番組とかでもしてる。
ファンの間でも噂になってるらしいんだよね。
結婚するのかって。でも結婚して欲しいとは言われてないんだ。
微妙な関係だね。」
「そうなの。
だから貴女達の結婚の証人にはなれるかどうか分からないわ。
もちろん祝ってる気持ちはあるのよ。
でもこんな関係の私達が証人になってもおかしいでしょ。
社長さんだって光の事務所の社長さんだって許さないわ、きっと。」
「だから言ったじゃない。事後承諾だって。
さすがに記者会見したのに離婚はさせないでしょ。」
「記者会見するの?」
「当たり前じゃない。芸能人同士の結婚なんですもの。
それに元々私には彼氏がいるって噂があったしね。
これですっきりするわ。」
「紗由理もやる時はやるのよね…。
いつもはおっとりしてるかと思ったら大間違いだわ。」
「そんな紗由理に俺は惚れたんんだけどな。
2人で会話を弾ませんでくれ。光がいないと俺の立場がない。」
武内さんは豪快に笑いながら紗由理の肩を抱いた。