その晩は紗由理は帰って来なく、光は泊まって行った。
そして、翌朝2人で手を繋いでマンションを出た。
相変わらず芸能記者は数名早朝にも関わらず残っており、
私達の姿を見るとシャッターを次々ときっていった。
代表者らしき記者が、光に質問をする。
「やっぱり、隣の紺野さんとお付き合いされてる、
と言う事で事実は変わらないのですね?」
「はい、見ての通りです。昨晩も彼女の自宅に泊まりました。」
「ちょっと、そこまで言わなくていいんじゃないの?」
私はコソッと光に告げた。だが、光はまだ喋り続ける。
「彼女の同居人の佐々倉 紗由理さんも帰ってきませんでしたしね。」
「光!紗由理は関係ないでしょ。」
私は思わず大声になってしまった。