武内さんはキッチンに入って、何か作っているみたいだった。
武内さんが包丁を持ちながら振り向き、
「友梨香ちゃん、今日は俺が美味いもん作ってやるからな。」
にっこり笑った。
でも私は武内さんが持ってる包丁から目が放せず少しづつ、
ゴクリと唾を飲み下し後ずさりしていた。
武内さんは包丁を置いて近づいてくる。
「どうしたんだ?友梨香ちゃん」
近づいてくる武内さんの顔が高田君の顔にすり変わる…。
高田君が包丁を持って私に近づいてくる。
私にはそう見えた。思わず私は叫んでいた。
「来ないで~!!」