OLと女優 第2章 4 | Vicissitudes de richesse ~七転八起~

Vicissitudes de richesse ~七転八起~

人生、転んでも立ち上あがれば勝つんですよねぇ
だから、転んでも立ち上がるんです
立ち上がって、立ち上がり続けるんです

「…貴方のお母様はまだ、お元気なの?」


光は寂しそうな顔をして、


「僕がこんな仕事をしているから、中々帰ってあげられないけど、


元気みたいです。この世界に入る事を進めたのも母ですし。


母には感謝してます。」


母は光の顔をじ~っと見つめ、


「貴方、友梨香とお付き合いしてるって言ったわよね。」


「は、はい」


「ちゃんと、将来の事を考えてるの?芸能界ってよくわからないけど、


スクープされたりしたら、記者に追いかけられるんでしょ?


そういう所もちゃんと助けてあげられるの?」


「…。将来の事は考えてます。


でも、スクープされたら僕1人では何も出来ないと思ってます。


友梨香さんと力を合わせて生きていきたいと思ってます。2人で。」


そう、光が力強く言い切った時、上杉さんが到着した。


「夜分遅くにすみません。江川 光のマネージャーの上杉と申します。


江川に言われて、スーツ一揃え持って来ました。」


そう言う上杉さんの顔には疲労の色が浮かんでいた。


それもそうだろう。いきなり数少ないオフの日に夜中に呼び出されたのだから。